コロナ禍がきっかけで
利用客が回復せず? 

 曰く、コロナ禍を経て生活様式の変容が起き、オンライン会議やリモートワーク等が定着した影響で鉄道利用が減っていること、昨今のエネルギー価格や物価高騰によって経費が増加していること、沿線人口が今後も減少していくと想定されること、安全運行のため車両の点検・整備や線路・信号等の鉄道設備の改良・保守作業が不可欠であり、人材の確保・定着に向けた待遇改善にも資金が必要なこと等々。

「今後も鉄道事業をサステナブルに運営していくため」に運賃改定が必要なのです……と説明している。

 2025年8月時点の資料によれば、安全・サービスの維持向上等のためには、年間4000億円を超える設備投資が必要だとある。確かに、様々なものが値上げされている現在、鉄道網の維持には、それはそれはお金がかかるでしょう、と理解できなくはない。

 だからこそ、トラブル多発の間の悪さが際立つわけだが――それとも、お金がないからこうなっているのですという例だろうか?

 なお、「平均で7.1%のアップ」とはいえ、中でも値上げ幅が大きいのは山手線内となりそうだ。JRの説明によれば、山手線内の運賃は国鉄時代に競合他社を意識して「競争力のある運賃設定を目的とした首都圏の運賃抑制策」のため、とりわけ低く設定されていたとのこと。

 今回の運賃改定ではその方針を見直すため、実に16.4%もの改定率となる予定だ。なお運賃引き上げに伴い定期券の料金も改定される。通学定期の改定率は低く抑えられているが、通勤定期に関しては山手線を含む場合、かなりの値上げとなりそうだ。企業にとっても頭が痛い改定ではないか。

 さらに、乗り降り自由のフリーきっぷ類も上がる。都区内パス、東京フリーきっぷ、休日お出かけパス等々、軒並みアップだ。また「えきねっと」で発売する新幹線eチケット、特急トクだ値も改定となる。あっちもこっちも上がっていく、まさに「値上げの春」の到来だ。

 げんなりするような話が続いたので、庶民にできる節約法についても触れておこう。