「ずっと乗り続けたい」と感じる穏やかな車内空間
しばらく一般道を走っていて、インストルメントパネルや操作スイッチがかなり低い位置にあることが、軽くスムーズな走りをより快適に感じさせるのだと思った。
シートの高さを最も下げた状態でも、インストルメントパネル全体がドライバーの胸の位置より下の、腰の位置に来る。
新型「リーフ」のインテリア。インストルメントパネル等の位置が低いのが特徴 Photo by K.M.
そのため、フロントガラスに投影されるヘッズアップディスプレイも少し上から見下ろす感じになる。
こうした乗員の配置位置により、前方や側方への見切りがとても良い。スタイリッシュなボディデザインにより全高を抑えているが、頭上の方向が息苦しいとは感じない。特に、試乗車はメーカーオプションの調光パノラミックガラスルーフを装着しており、頭上の開放感が大きかった。
次に、東関東自動車道に乗り、佐倉ICを出てUターンして大栄ICに向かった。
このルートでは途中、最高速度120キロ区間があるので、料金所での加減速、本線での車線変更や追い越し加速などを検証した。さらに、インターチェンジやサービスエリアへのコーナーなどでクルマの動きを確認してみた。
すると、一般道で感じたクルマの軽さやスムーズさがより鮮明になった。
インターチェンジの大きなコーナーや、サービスエリア出入り口で路面のアップダウンがあるコーナーなどでも、「あれ、こんな簡単にクルマ全体が素直に曲がっていくのか!?」と驚くほどだ。
クルマ全体に張りがあり、柔軟性があって軽く感じることで、車内空間がとても穏やかである。だから、ドライバーの精神的・肉体的な負担が軽減されて疲れにくい。
新型リーフはグローバル市場では小型・中型車であるCセグメントに属するが、EVとしてではなくガソリン車やハイブリッド車などを含むCセグメント全体の中で見ても秀作だ。
こうした感想に対して日産の開発者は「EVだからではなく、タイヤのグリップ力に頼るのではなく、4つのタイヤ(サスペンション)を最適に使うクルマづくりを目指した」と表現した。
そのために、車両の前後重量配分、モーターやパワーステアリングの制御などを最適化しアクセルやハンドルをゆったり操作してもクルマが素早く動くように仕立てた。
日産が目指す「スーッと滑らか」が見事に実現できている。
筆者はリーフ誕生に至る2000年代後半から、日産のEV開発の現場を日米欧各地で見てきた。初代と2代目のマイナーチェンジを含めた量産モデルにも多数試乗し、歴代のEV開発関係者らと日産が目指すEV像について意見交換してきた。
その上で、今回試乗した3代目リーフは、初代リーフが目指した大衆向けの次世代EVという信念をしっかりと継承していると感じる。「スーッと滑らか。ずっと乗り続けたくなるクルマ」という言葉は、とてもリーフらしい。







