論理的に相手を説得しようとするのであれば、「ラーメンを毎日食べた人と野菜中心の食事をした人では、どちらが病気になる率が高いか」といったことを、さまざまなデータを並べながら説明することになるだろう。
「だから、ラーメンを控えることは、あなたにとって“合理的な選択”ですよ」と。
だが、人間は必ずしもそうした論理的な筋道に従って、判断を下すわけではない。
むしろ多くの場合、人間の判断は、その人個人の「感情」に根差しているのだ。
だからこそ私たちは、他人を動かしたいのなら、その人の感情を動かすようなアプローチをしていくしかない。
ここで述べるのは、そうした「相手の主観」に寄り添う方法なのだ。
日常の意思決定を下しているのは
右脳と左脳のどちらなのか?
この「感情と論理」の関係性は、よく「右脳と左脳」という言葉で説明される。
右脳は感情や感性、直感などを司る部分で、左脳は論理的思考や言語処理を司る部分だ。一般的には、両者の特徴をうまく活用することで、学習効率を上げたり、正しい意思決定を下したりできると考えられている。
ここでも多くの人は、右脳よりも「左脳の使い方」のほうに、注目しているのではないだろうか。いかにロジカルに、合理的に物事を考えるか。そのためにも、左脳を鍛え、その能力を最大化させることが重要だ、と。
ただ、人間が普段の意思決定に、どれくらい「左脳的な分析」を取り入れているかというと、かなり怪しいと私は思う。実際のところ私たちは、日常における多くの意思決定を「感情優先」で行っているからだ。
たとえば、毎日の昼食で「何を食べるか」を決める際、あなたはどんなことを考えているだろうか?
ずばり、「深く考えていない」という人が、ほとんどだと思う。そのときの「気分」だけで決めることもあるだろうし、友達との外食なら、友達が「食べたい」と言ったものに合わせることもあるだろう。







