あるいは、「昼食はいつもこの店のこのメニュー」と決めていて、習慣的に食事を済ませている人もいると思う。

 一方、「左脳重視の選び方」をするのであれば、医療機関などが定める理想的な献立になるべく準拠したり、「カロリーや糖質を細かく計算して食べるものを決める」ことになるだろう。

日々の行動を合理的に
決められる人は一握り

 だが、プロのアスリートやダイエットを行っているような人を除いて、そこまで考えながらランチのメニューを決めている人は、いったいどれほどいるだろうか。

 つまるところ、健康面や栄養面から「合理的な食事」を選択することは可能だが、実際にそんな合理的な思考に基づいて生きている人は、ほとんどいないのだ。

 これはなにも、「食」だけに限った話ではない。たとえば「衣」に関しても同じだ。

 服の機能面だけを取り上げるなら、「おしゃれな服」を着る意味などない。それでもみな、たとえ機能的ではないとしても、「自分の好きな服・気分が上がる服」を、感覚的に毎日選んでいるはずだ。

 服の話で言えば、かつてスティーブ・ジョブズが、ずっと同じタートルネックのセーターを着続けていることが話題になった。

 確かに、同じ組み合わせの服だけを購入し、毎日代わる代わる着ていれば、服装選びに時間がかからないから、非常に合理的だ。ただ、ではジョブズと同じことをしている人が実際どのくらいいるかといえば、やはりほとんどいないだろう。

 ようするに人間は、頭では理性的な選択をしたいと思いながら、実際には無意識レベルの「主観」で日々の行動を決めているのである。