三菱デリカミニと日産ルークス、兄弟車の「別解」

 先週までは三菱・デリカミニの試乗記&開発者インタビューをお届けした。

 今週からお届けするのは、日産の軽スーパーハイトワゴン、ルークスである。

 同じ土台を持ちながら、三菱と日産という別の会社が、それぞれの思想で味つけをした兄弟車を、あえて連続して乗る。続けて乗るとクルマの出来不出来でなく、“会社のクセ”を確かめることができる。プラットフォームだのボディサイズだの、便利な“言い訳”を除外して、足まわりの動かし方や揺れの消し方、そして「同乗者にどう感じさせるか」という設計思想そのものが明らかになる。

左が三菱自動車「デリカミニ」(4WDモデル)、右が日産「ルークス」(FFモデル)左が三菱自動車「デリカミニ」(4WDモデル)、右が日産「ルークス」(FFモデル)

 今回試乗するルークスは2WD(FF)仕様車。先週乗っていたのは四駆仕様のデリカミニ。関係性としては「同じ骨格の別解」と言っていいだろう。

 兄弟車とはいえ、FF車と4WD車だ。車高も違えばタイヤサイズも違う。条件が異なるのだから乗り心地が違ってきて当然である。だからこそ、話の軸を取り違えないようにしておきたい。同じ2WD仕様同士であれば、デリカミニとルークスはセッティングも含め基本的に「全く同じクルマ」と考えて良い。デリカミニの4WD“だけ”が特別扱いの別注なのだ。

 兄弟車の話になると、トヨタ86とスバルBRZの関係を思い浮かべる人も多いだろう。あちらは同じ骨格を共有しつつも、足回りのセッティングを変えて味付けに差を付ける思想が濃い。セッティングの違いは“クルマの個性”として意図的に造られている。しかしルークスとデリカミニは、(少なくとも2WD同士では)そうした関係性ではない。繰り返すがFF同士であれば「中身は全く同じクルマ」である。

 その前提を踏まえた上で、今週の話を進めていこう。