フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える

SUV“風”軽スーパーハイトワゴンの先駆け、スズキ「スペーシアギア」。しかし、ライバル車「デリカミニ」との間には決定的な違いがありました。その違いとは?そしてもう一つ、スペーシアギアの大きな特徴が「軽さ」です。同カテゴリの軽ハイトワゴンに比べ、何と約100kgも軽いのです。スズキはなぜそこまで軽量化にこだわるのか、そんなに軽くしたら安全性に問題はないのか?スペーシアギアの開発者インタビューは今回がラスト。「軽さは正義」スズキ独自の哲学を、フェルさんが深掘りします。(コラムニスト フェルディナント・ヤマグチ)

先週に続き、またサーフボードが割れてしまった

 みなさまごきげんよう。

 フェルディナント・ヤマグチでございます。

 今週も明るく楽しくヨタ話からまいりましょう。

 未だバリ島で粘っております。

良い波が連続して押し寄せるバリ良い波が連続して押し寄せるバリ。本当にサーフィン天国です Photo by Ferdinand Yamaguchi

 バリではちょっとショックなことがありました。日本から持ってきた板が破損してしまい、やむを得ず新しい板を現地で購入した事を先週お伝えしましたが、あろうことかその板まで破損してしまったのです。

破損した板買ったばかりの板なのに……辛すぎる Photo by F.Y.

 サーフィン界には「新しい板ほど割りやすい」なる格言もあるそうですが、何も連続して割れることはないじゃないですか。これで今年の厄落としは終了したと思うしかありません。

 バリ後半戦は“名前を出したがらないMくん”と合流して、一緒に波乗りを楽しみました。

Mくんが宿泊するアンダースのバーMくんが宿泊するアンダースのバーで軽く一杯 Photo by F.Y.

 不動産業に携わるMくんは、世界中を旅して良いホテルを泊まり歩いている。そこでノウハウを吸収して、自身が開発する物件に活かすわけです。私の宮崎の家の改装も彼にお願いしています。どのように仕上がるか楽しみです。

インドネシアにはスズキの「APV」がたくさん走っている

 そうそう。そういえば、バリでは本編で取り上げているスズキのクルマがたくさん走っています。特にこの「APV」というクルマがやたらと多い。

 聞けば、スズキのインドネシア子会社であるISI社(インドモービル・スズキ・インターナショナル)で20年前から生産しているとのこと。乗用も商用もトラックタイプもあります。5ナンバー枠に収まる大きさですから、日本に輸入し価格設定をうんと低めに設定すれば、フロンクスのように売れるのではないか。でもまあ、日本においてこのクラスは激戦区ですからね。そう簡単ではないのかもしれません。

スズキのAPVインドネシアの超人気車、スズキのAPV。街中で見かけます。救急車にも使われていました Photo by F.Y.

 ということで本編へとまいりましょう。スズキのスペーシアギア、開発責任者インタビュー最終回であります。