子や孫のために財政赤字を削減、といって、少子化対策を怠ると、子や孫を減らして次世代の1人当たりの負担を増やしてしまうのです。
少子化対策はバラマキだ、と否定的な報道、意見は絶えません。税収拡大や出生数減という統計数字を出して政府発表するなり事情が報道されたりすれば、風向きは変わったのではないでしょうか。
年金の積立金は300兆円ほど存在し、国民経済計算上の一般政府の正味資産の好転に寄与しています。しかし、現在の人口危機は大本の人口比が悪化しているので、積立金では解決できません。
太平洋戦争で本土決戦のため温存した戦艦大和は結局使いどきを失い、無駄死のための絶望的出撃を行いました。世代間対立を集団自決で解決しないよう、有効活用が求められます。
SDGsとは持続可能な開発目標という意味ですが、はたして日本は持続可能なのでしょうか。
中年女性や高年層が働き
家計の所得は増えたが……
戦後第1回の経済白書は経済学者都留重人が執筆し、「国も赤字 企業も赤字 家計も赤字」というフレーズが有名でした。しかし現状では企業は黒字に加えて、高齢者世帯は大きな貯蓄を持ち、国にも貯蓄はないわけではありません。これらの貯蓄を生かして好循環させることがマクロ経済政策の基本となるべきです。
ここでは家計の貯蓄について考えてみましょう。家計所得は実はこのところある程度は上昇していました(図7-10)。
同書より転載 拡大画像表示
これらの動きの背景にあるのは2010年代後半の中年女性や高年層の就業率上昇です。2017年度税制改正において、配偶者特別控除の見直しが行われ、控除枠の拡大が行われました。家計調査で見ると、この結果は明らかに女性配偶者所得の上昇に表れており、家計は制度改革にポジティブに反応しています。







