ケーススタディの題材としてふさわしいのは、(1)実際に起き得る厳しい状況での管理職の判断を問うもの、(2)複数の選択肢が考えられるが絶対的な正解がないものがよいでしょう。

 その上で、候補者の回答を次のような視点で聞きます。

・表面的なきれいな回答ではなく、現実的で実効性のある回答か

・何を優先させているのか。人か仕事か、短期か長期か、権限か納得性かなど。そこから推し量れる価値観やマネジメントのスタイルは?

・創造的な解決の可能性に目を向けているか。例えば、独立したAさんと業務委託契約を結び、同じ役割を担い続けてもらえるか打診するなど

 ケーススタディを通して感じられる管理職としての能力やマネジメントのスタイルが、求めているレベルにあるのか、当社の文化や風土に合っているのか。これらの見極めが、ミスマッチを防ぐための判断材料となります。

 管理職クラスの採用は、スタッフの採用よりも大きなリスクを伴います。失敗すると、チームメンバーを巻き込んだ業務の停滞を招きかねないからです。

 しかし、うまくいけば、チームに活力をもたらし、業績に良い影響を与えてくれます。人材の流動化が一般的になってきたいま、人材を見極める力が一段と重要性を増してきているのです。