梅田:日銀って「日本銀行」の略称ですよね?一番偉い銀行的な……

小林:ものすごく簡単に言うと、「銀行にお金を貸し出す銀行」です。

梅田:日銀からお金を借りるということは、当然そこに利子、つまり金利がつくわけですよね。

小林:はい、その通りです!歴史をさかのぼると、1994年まで、日銀は「公定歩合」という指標に基づき金融機関に貸し出す金利を設定し、その結果として各金融機関の預金などの金利が決められていました。つまり「銀行が日銀からお金を借りるとき」の金利は、どこも同じ。となると、「それぞれの銀行がお客さんにお金を貸すとき」の金利もだいたい同じレベルに揃うものなんです。すべての銀行は日銀からお金を借りて、経営をします。そう考えると、金利が似てくるのは当然ですよね。仮にA銀行が低金利の貸し付けをスタートしても、結局他の銀行が即座にマネして同じくらいになるのは予想がつきますから。

梅田:今は違うんですか?

小林:はい。今は公定歩合と預金などの金利は連動していません。その代わり、日銀は「金融政策決定会合」によって市場の金利を調節する方針を決定し、この決定に基づいて「公開市場操作」を実施することで世の中の金利をコントロールしています。

日銀は市場全体のお金の量を
コントロールしている

梅田:また難しい言葉が……

小林:やや複雑な話なので詳しいことは省略しますが、公開市場操作とは日銀が各銀行に供給するお金の量を調節することです。この調節は日銀のみが行えて、この公開市場操作によって、日銀は日本の市場全体に出回るお金の量をコントロールしているんです。

梅田:お金の量と金利がどう関係するんですか?

小林:一般的に、市場のお金が増えれば金利は下がり、逆に市場のお金が減れば金利は高くなります。たとえば、市場にお金が増えると、企業や個人の収入が増えやすくなるので、わざわざ高い金利でローンを組もうという人が少なくなりますよね。そうすると、銀行はローンの借り手を増やそうとして金利を下げます。逆に、市場のお金が減ると、「お金が足りないから、金利が高くても貸してほしい」という企業や個人が増え、金利は高くなる方向に動きます。金利には景気や物価なども複雑に影響しますが、大きな要素として日銀の存在があることは覚えておいていいでしょう。