ピッチャーである自分の「年度別投手成績」、自分と相手バッターとの過去数年の「対戦成績」、そのバッターの「年度別打撃成績」……。そういうところまで掘り下げていきます。

 僕が一番多くバッテリーを組んでいるのは大城卓三捕手でした。試合前にコミュニケーションをよく取ります。前回の対戦の印象、バッターのここ数試合の傾向。そこに僕の意見を加えます。

 (大城)卓三さんの出す球種のサインに首を振って、僕が投げたい球種を選択する場合もあります。逆に、卓三さんが「いや、この球種を投げてくれ」と、押して貫く場合ももちろんあります。

 ピッチャーとキャッチャー、いわゆるバッテリーは、試合を作っていく仲間であり、同志であり、文字通りプラスとマイナスのペアで「バッテリー」なんです。

 菅野投手からのアドバイスも肝に銘じています。「先輩キャッチャーが出した球種のサインだから首を振らないという遠慮はダメなんだよ。それでは進歩がないから」。

 後輩キャッチャーのときも同様です。その代わり、お互いが納得してボールを投じるのです。打たれたときは「ほかの球種を投げていたらどうだったんだろう」と考えるよりも、「相手バッターの技術が上回ったので、自分たちバッテリーの技術を上げよう」と考えたほうが発展的です。

 18.44メートルのバッテリー間の距離を、球種サインを通しての会話で、意思の疎通を図るのです。マウンド上の僕が、キャッチャーのサインにウンウンとうなずきながら、「会話」を楽しんでいるシーン。ぜひテレビの野球中継で観てください。

 いずれにせよ、キャッチャーのサインを見て、「後悔のない選択」をする。自分の信念を持って、キャッチャーミットをめがけて、思い切り投げ込むだけです。

日本一の捕手陣と狙うのは
「最優秀バッテリー賞」

 巨人には好捕手が多いです。小林誠司捕手(1989年生まれ)、大城卓三捕手(93年生まれ)、岸田行倫捕手(96年生まれ)、山瀬慎之助捕手(2001年生まれ)。