ある程度興奮するとアドレナリンが出るのでしょうが、興奮の度合いが強すぎると好結果はあまり望めないと思います。

 逆に、冷静さが強すぎても、素晴らしいパフォーマンスを発揮するのは難しいとも思います。僕自身を客観的に見つめると、冷静さのほうが少しまさっています。

 大試合の前日は、シミュレーションで相手打線1番から9番打者まで頭の中で対戦するのですが、興奮したり緊張したりして寝不足になることは皆無です。というより、ムチャクチャ眠れます(笑)。

 そのために普段からいろいろ準備しているわけです。準備するのはとても大事ですが、「大丈夫かな、心配だな」と考えすぎたら、かえってストレスになります。それで眠れなくなったらまったくの逆効果です。

 僕はシミュレーションでもバッターを抑えることをイメージして、打たれるイメージは抱きません。抑えることを前提にシミュレーションするので、成功体験を基にしたイメージトレーニングですね。だから、当日のマウンドでも弱気になりません。

 不安が複数ある人は、逆にそういうときこそ1個だけでも解決してあげれば、成功への第一歩だと思います。

 不安を自己の「経験」で変えるのか、「メンタル」で変えていくのかは、人それぞれだと思います。自分のかたちを早めに見つければいいのではないでしょうか。

 僕は打たれたときなどの「失敗」にこそ「成長」できるヒントがあると思います。「失敗は成功の母」ですよね。とにかく、失敗を放置しておくのが一番のNGで、また失敗を繰り返してしまいます。成功に転換する「挑戦」こそが必要だと思います。

 それには単純に体のコンディションの調整とか、技術向上のために他人にアドバイスを求めてその実践をすることも大事だと思います。そういうところからやっていけば、自然とついてくる成績や数字も必ずあると信じています。

先輩キャッチャー相手でも
試合中は遠慮無用

 プロ入り後、毎年、登板試合の「野球ノート」をつけていますし、僕はデータをけっこう重視するタイプです。