いろいろな意見があるだろうが、筆者はこれはホワイトハウスが「高市首相はトランプ大統領に服従している」というメッセージを暗に伝える狙いがあると思っている。
先ほどのメローニ首相の写真を例に出すまでもなく、世界の外交の場で「相手に頭を下げる」という行為はない。「日本では単なる礼節だ」という意見はよくわかるが、世界がすべて「日本の礼儀作法」を理解して好意的に解釈してくれるわけではない。
もちろん、だからといってアメリカ側にそこで日本を貶めたいという意図はない。中国とこれからタフな交渉をしていくなかで、「私は日本の首相を黙らせることも、騒がせることもできる」というカードをちらつかせてアメリカに有利な条件を中国にのませたいだけだ。交渉前に相手を悩ませている問題についての解決策を提示して、優位に立つ、というのは「取引の天才」を自称するトランプ大統領ならば当然考える。
そういう戦略の中で「踊る高市首相」を世界に晒すことに意味がある。
一般人には「ああ、日本の首相ってチャーミングな人だな」という印象しか与えないものだが、中国をはじめ関係諸国の首脳には「ああ、高市首相は完全にトランプの思うままだな」と映る。そうなれば、高市首相の存在・発言が面白くない中国のような国は「アメリカを通せば高市首相を大人しくさせられるかも」と淡い期待を抱く。
近く開催される米中会談で、交渉がなかなかまとまらないとき、トランプ大統領が習近平主席に対してこんな「ジャブ」を放つかもしれない。
「ホワイトハウスで踊っている楽しそうな高市首相の写真を見たか? 彼女は私の話ならば耳を傾けるから、中国側の考えを伝えて、関係修復の手助けをしてもいいぞ」
バカバカしいと思うかもしれないが、先ほどから紹介してきたようにかの国はこれまでも改ざん、フェイクなど「常識で考えればバカみたいなプロパガンダ」を本気で実行してきた国なのだ。
そんなシビアな現実について、楽しそうに踊っていた高市首相がどこまで思いをめぐらせていたかは定かではないが、くれぐれもアメリカの狡猾さに踊らされように気をつけていただきたい。







