2台とも室内は圧倒的に広い。スライドドア開口幅と室内長はクラス最大。これまでどおり後席の子どもをケアしやすいよう運転席から助手席を簡単に前倒しできるようになっているのが特徴だ。そしてデザインや質感に大いにこだわっており居心地は抜群である。まずルークスだが、明るい色調もあってKカーにありがちなベーシックな雰囲気は皆無。収納スペースもこれ以上は考えられないほど充実している。また、それぞれが使いやすいように配慮されている作り込みはさすがだ。

 デリカミニは、適度な道具感の演出が見事。「先代でやりきれなかった部分に手を入れ、兄貴分に負けないユーティリティを確保した」と開発陣は胸を張る。確かにサポートバーを意識したという助手席側のトレーは使いやすく、撥水シートや防水ラゲッジも設定されている。

 印象的なのはワイドな視界。2台とも実に運転しやすく気持ちがいい。シートポジションがライバルのスーパーハイトワゴンよりやや高めに設定されているからだ。しかもフロントウィンドウ角度を従来型よりも立てるとともに、ピラー形状の工夫により見晴らし性の向上を図っている。ワイドな視界は、車内をより広々と感じさせる要因にもなっている。Kカーで最大サイズを誇るという大画面ディスプレイは見やすくて使いやすかった。

 先進運転支援装備の内容もクラストップレベル。死角をカバーする機能が驚くほど充実していて安心・便利だ。さらにクラスでいち早くGoogleを搭載したインフォテインメントの採用による利便性の高さ(しかも10年間無料!)でもライバルに先んじた。

クラスレスの静粛性と快適性を実感
オールマイティな価値あるコンパクトカーだ!

 プラットフォームとパワートレーンは従来型のキャリーオーバー。もちろん細部までブラッシュアップが図られた。走りの実力はともに高い。ルークスは上質で快適、デリカミニはタフでワイルドと、正反対といえるキャラクターが与えられ、それぞれが、ライバルに対して際立ったアドバンテージを誇っている。ドライブしているとKカーであることを忘れるほどの高い完成度を感じた。

 ルークスは2WDのターボ(64ps)と自然吸気(52ps)を乗り比べた。タイヤは、ターボが装着する15インチのほうが全体的にマッチングはよく、テストコースで試乗した際には公道だと乗り心地が硬いのではと予想していた。だが、実際にはそんな感触はまったくなかった。段差や凹凸をしなやかに受け流し、しかも持ち前のハンドリングのよさも損なわれていない。コーナリング時のロールスピードのチューニングには大いにこだわったとのことで、たしかに自然で、重心の高さを感じさせない仕上がりになっていた。