具体的に名前を挙げると、東京農業大学第一、東京都市大学等々力、北里大学附属順天、日本大学第一、芝国際、かえつ有明、安田学園、成蹊、青稜などの共学校が軒並み志願者を増やしています。
これは単純に「共学ブーム」と表現することもできますが、男子校・女子校の競争が激化したことへの反動として、共学に流れた受験生が増えたという面もあるでしょう。
男子校・女子校が第一志望だった層の一部が「入りにくい」と感じて共学に志望を変える動きは確かに起きています。ただし「共学ならどこでもいい」という姿勢ではなく、自分や子どもにとって何が合うかを真剣に検討した上で共学を選んでいる保護者が大半です。
「名前を変えた学校」が躍進
今年もう一つ顕著だったのが、学校改革を打ち出した学校や、名称変更・共学化を行った学校に対する注目度の高さです。
北里大附属順天は、順天中学校が26年4月から医学部をはじめ理系の学部を多数擁する北里大学の付属校となることで新たなスタートを切ります。かえつ有明は2006年に共学化。サイエンス科を設立して探求型学習に力を入れるなど、変革を進めています。
こうした近年新しいブランドイメージを打ち出した学校に保護者の関心が集まりました。「新しくなろうとしている」姿勢そのものが保護者に評価されているのだと思います。
一方、伝統校がしっかりと教育内容を充実させることで人気を高めているケースももちろんあります。
女子校の山脇学園は、名前を変えたわけでも派手なリブランディングをしたわけでもないのに、今年も非常に大きな人気を集めました。いろいろなバックグラウンドの人が「山脇がいい」と言い、気づけばみんなが「山脇はいい」ということになっていた——そんな口コミ的な広がりで人気に火がついた感もあります。男子校では攻玉社が同様に、教育内容の充実によって人気を保っています。
改革型の学校と伝統校が同時に評価されているということは、保護者の学校選びの目が多様化しているということでもあります。学校のタイプよりも、「この学校が何をしているか」を見て選んでいる保護者が増えているのです。







