
成蹊大学と成城大学は首都圏の中堅私立大学群「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)よりも格上なのに、全国的な知名度では負ける。大規模総合大学よりも小さい成蹊大や成城大を擁するエスカレーター校の実力はどんなものなのか。特集『エスカレーター校 クライシス』(全15回予定)の#11では、成蹊大、成城大、玉川大学、和光大学を擁する学校法人について、偏差値など表の情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。「小さいエスカレーター校」の生きる道とは?(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
「日東駒専」よりも格上なのに
知名度で負ける成蹊と成城
成蹊大学と成城大学は首都圏の中堅私立大学群「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)よりも格上なのに、全国的な知名度では負ける。
大学群の序列では、首都圏の難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)のすぐ下の大学群は日東駒専ではなく、「成成明学獨國武」(成蹊大学、成城大学、明治学院大学、獨協大学、國學院大学、武蔵大学)であるはずなのに、いまひとつ存在感が薄い。
MARCHも日東駒専も学部の収容定員は1万人以上。2万人、3万人が当たり前だ。対して成成明学獨國武の中で明治学院大学はぎりぎり1万人を超えているが、他は全て1万人未満だ。
規模の大きい大学は学部が豊富にそろい、受験生を引き寄せる。大学のブランド力が強いと、付属校の人気も押し上げられる。志願者数や入学者数が多ければその分、収入も膨らむ。
ただ、企業に置き換えても、大企業だけが成功しているわけではない。中小企業も独自の強みを発揮して輝いている。
大規模総合大学よりも小さい成蹊大や成城大を擁するエスカレーター校の実力はどんなものなのか。
これは偏差値や志願者数など表に広く出回る情報だけで測れるものではない。次ページでは、成蹊大、成城大、玉川大学、和光大学を擁する学校法人の実力をあぶり出した「裏・成績表」を大公開する。ダイヤモンド編集部が独自に設定した六つの指標で、稼ぎ、教職員の充実度、定員割れの状況などを評価したものだ。「小さいエスカレーター校」の生きる道とは?