ネット情報より「一次情報」を

 サンデーショックもあったことで、今年の細かい志願者数や倍率のデータは、来年の受験においてそのまま参考にはしにくくなっています。ただし、「共学人気が高まっている」「面倒見のいい学校が人気」「記述量の多い問題が増えている」(問題については別の回で詳しくお話しします)といった大きなトレンドは来年も続くものとみてよいと思います。

 こうしたトレンドを踏まえ、受験校選びにあたって、ぜひ心がけていただきたいことがあります。それは、インターネット上の情報だけで「わかった気」にならないことです。

 ネットには玉石混交の情報があふれています。学校について「解像度が上がった」ように感じても、そのイメージが実態とかけ離れていることも少なくありません。

 6年間通わせる学校を選ぶのですから、必ず学校説明会や文化祭に足を運び、自分の目で確かめてください。どの学校も今はオープンに情報発信をしていますが、その情報が自分の子どもに(いい意味で)「引っかかる」かどうかは、実際に見てみなければわかりません。

 東京農大第一のように実践的で手を動かす学習に魅力を感じる人もいれば、開成のように400人規模のマンモス男子校に惹かれる人もいる。豊島岡や洗足学園、鷗友学園のような面倒見のよさを求める人もいる。

 麻布が「面倒見が悪い」と言われて人気が下がっているという声もありますが、あの自由な校風にはなにものにも代えがたい魅力があります。

 渋渋や渋幕(渋谷教育学園幕張)のように伝統校に比べて卒業生の人数も少なく、「詳しいことはまだわからないけれど何かがある」という魅力を感じる人もいるでしょう。

 なお、保護者が自分自身の中高時代のイメージで学校を判断するのは危険です。

 現在40代の保護者にとって、中高時代の記憶は20年以上前のものです。今の教育現場は、40代の大人が日々感じる社会変化のスピードよりも早いスピードで変わっています。まっさらな目で見に行くことが大切です。

 世間の評価に惑わされず、自分と子どもがその校風をいいと思えるか、ここに行きたいと感じられるかどうかを基準に選ぶことが、結局は一番大切なことだと思っています。

*出願者数のデータは、各学校発表および四谷大塚中学案内サイトを参照しました。