また、自分に関するニュースもほとんど見ません。勝ったときも、負けたときも見ないようにしています。若い時は新聞の記事に一喜一憂していましたが、今は自分の評価ぐらい自分でできなければいけない、そういう年齢になってきたからです。

『こうやって、僕は戦い続けてきた。』書影こうやって、僕は戦い続けてきた。』(菊池雄星、PHP研究所)

 ニュースそのものも、見すぎないようにしています。日本に住んでいたときは、毎週本屋さんに行くことができたので、平積みになっている本を見れば、世の中で何が起きているかがだいたい把握できましたが、アメリカに住むようになってからは、日本の本屋さんがないため情報が少なくなりました。しかし、本は日本から送ってもらえば済みますし、何よりも、本当に必要な情報は誰かが教えてくれます。もっと言えば、大概のニュースは数日遅れて知ったとしても、支障がないことに気がついたのです。

 現代人の1日の情報量は、江戸時代の人たちの1年分に相当するという説もあるようです。この情報過多の現代において、情報を自ら制限することは、自分のパフォーマンスを上げるうえで大切なことの1つだと、僕は思っています。

 人の視線を気にしてしまうことは、どんな状況であれパフォーマンスを下げます。「いいね」の数やフォロワー数にとらわれて、本当に大切なものが犠牲になってしまうこともあります。

 何時間も外で遊び回り、家に帰ればノンストップでレゴブロックをつくり続ける息子を見るたびに、「ゾーンに入る達人」の、彼のようになりたいと思うのです。