受験者数を2割減らした2つの付属中学
ここからは図1を参照しながら、2つの中高一貫付属校について見ていきたい。今から90年前に法政大学市ヶ谷キャンパス(千代田区)の地に創設された法政大学中学校・高等学校(東京・三鷹市)は、戦後すぐ武蔵野市吉祥寺に移転、中学を併設して法政大学第一となった。東京女子大学のキャンパスを購入して三鷹市の現校地に移転、2007年から女子生徒も募集して共学化、現校名となった。中学で140人、高校で184人を募集している。
法政大学第二中学校・高等学校(川崎市中原区)も男子校として歩み、16年から中高ともに男女共学化した。タワーマンションが林立する武蔵小杉にも近い。広いグランドを持ち、運動部が盛んで、明治大学付属中野の雰囲気もある。募集人員は中学210人、高校300人だが、実際の卒業者数は法政大学高校の2倍以上もいる。
図1をご覧いただきたい。付属2校の中学受験者数合計は、25年2587人から26年2085人へと2割も減少していることに驚かされる。法政大学の2月1日[1回]は男子12人減、女子7人減と穏やかで、第一志望の受験生は安定していると思われる。ところが3日[2回]は男子29人減・女子26人減で共に減少、5日[3回]は男子3人減に対して女子32人減と女子の減少が大きい。23年と26年で女子受験者数を比べると74人も減らしている。
法政大学第二の受験者数の減少幅はより大きい。2日[1回]は男子99人減、女子157人減、4日[2回]は男子40人減、女子106人減となっている。2日女子はサンデーショックの影響も考えられるのだが、男子の大幅減は、明治大同様、Cランク男子進学校との競合が影響しているようにも思える。
とはいえ、両校の卒業生の9割は法政大に内部進学している。大学にとっては頼もしい付属校である。15学部を擁する法政大には、小金井キャンパス(東京・小金井市)に理工学部・生命科学部・情報学部が、市ヶ谷キャンパスにデザイン工学部という4つの理系学部がある。全体に占める理系学部の入学定員の割合は19%と、慶應義塾大学27.8%や明治大25.3%には及ばないものの、早稲田大学の18.4%をわずかに上回る。ところが、理系4学部への内部進学の割合は、法政大学13%、法政大学第二14%といずれもあまり高くはない。
法政大学の付属校にはもう一つ、女子校の法政国際高校(横浜市鶴見区)がある。前身は1933年設立の潤光学園で、49年に法政大学女子高校となり、2018年に現校名となった。京急本線「生麦」駅徒歩5分と地の利もいいのだが、丘の中腹にあり、校舎の新築などには著しい制約がある。この点が今後、学校の在り方にも影響を与えることになりそうだ。
国際バカロレア(IB)コースを20人募集するなど、国際化教育に力が入っていることもあるのだろうか、25年の他大学合格実績では、慶應義塾16人、上智28人、東京理科・明治・中央各8人となっており、法政大への内部進学率は71%にとどまっている。








