法政大学千代田三番町は第二の「日本学園」か
法政国際高校の募集定員は300人で、共学の2校と合わせると合計1142人となる。ここに東京家政学院(中学100人、高校160人)がそのまま加わるとすると1402人となり、明治大の1285人を超えてMARCH最大規模となる。もちろん、その全員が内部進学するわけではないにしても、1000人以上もの学生を毎年系列校から確保できることの意味は大きい。
ここからは2027年入試について考えてみよう。東京家政学院中学の6つある入試回はいずれも偏差値30のGランクで、26年は181人が受験、実倍率は1.2倍だった。実際の入学者数は50人に満たない。今後、基準を満たした卒業生の何割が法政大への内部推薦を得られるかにも左右されるが、27年入試のハードルが上がることは想像に難くない。
当面は女子校のままでの募集になるということで、誰しもが思い浮かべるのは男子校の日本学園の経緯だろう。明治大学の系列校化が発表された23年より前から明治大学付属世田谷になった26年までのランクの推移を見ると、21年までは偏差値の付かないHランクで、22年にGランクとなり、23年から一挙にDランクへと上がり、共学化した26年にはCランクとなっている。
日本学園の受験者数合計と実倍率の推移も見ると、20年51人・1.7倍、21年119人・1.3倍、22年188人・1.7倍と受験者数は増加傾向だったが、23年1088人・7.7倍と一挙に人気化して、24年956人・5倍、男子校最後の25年には1299人・6.3倍まで駆け込み需要を取り込み、共学化した26年は870人・5.3倍と落ち着いている。入試回数も5回から23年には3回となり、26年は2回となった。
森上展安・森上教育研究所代表が指摘するように、「付属校の受験者数減少は、何といっても理系進学率の少なさに原因があります。それに対して中堅の進学校からは、MARCHに十分入れるようになっていますし、難関・上位の進学校では理系進学率40%は固いでしょう。これからの時代に、MARCH系列校での10%台程度の理系進学率ではかなり不安だろうと思います」という状況は明治大以外の4校に当てはまる。こうした“理系不足”問題と、同じランクの進学校との競合もある。
東京家政学院の入試は、法政大学千代田三番町となる27年以降、日本学園で見られたような激変が予想される。法政大は“純潔主義”にこだわらず、付属3校に系属1校の系列4校体制となった。次回取り上げる予定の立教大学でも、系列4校が属する日本聖公会以外の学校へのアプローチが水面下では徐々に進んでいる。急速に進む少子化への対応は、人気のMARCHであっても待ったなしといえる。
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