「建替え」以外に増えた「再生」の選択肢
この問題を正面から解決しようとするのが今回の区分所有法改正だ。(1)再生選択肢の多様化、(2)決議要件の緩和、(3)事業実行スキームの整備。これらを一体で実施することで、各マンションの事情に応じた“出口”が選択できる。
(1)については、従来の再生手法である建替えに、建物更新(一棟リノベーション=壊さず新築同様に改修)、建物・敷地の一括売却、そして建物取壊し敷地売却と建物の取壊し(除却)が加わった。
(2)では、耐震性基準を満たさないなど、物件に客観的な危険有害要因がある場合、再生決議の多数決要件が5分の4以上から4分の3以上に緩和される。
また、大規模修繕などでの共用部分の変更も、多数決要件が全区分所有者から出席者に変更され、無関心層や所在不明者の影響で決議が不成立となる事態を回避しやすくなる(上の図参照)。
(3)は、こうした各決議の実行スキームとして、再生法(旧円滑化法)が改正され、決議に対応した組合の設立や事業手続きが整備される。
同時に賃貸借終了請求制度が設定され、マンション再生に伴う借家人の賃貸住戸の明け渡し期限と、貸し主である区分所有者による補償金支払い義務が明記された。








