森田療法では「片頭痛が起きたときに、あなたは何をしますか」「片頭痛が起きるとあなたはどうなりますか」といった質問をします。そうすると「頭痛薬を飲みます。でもそうすると眠気が襲ってくるんです」とか「片頭痛が起きると、仕事に支障が出ることがあります」といったような答えが返ってきます。
そこでさらに「仕事に支障が出たときに、その状態でもできる仕事はありますか」と問います。すると、「車で営業するのは難しいので、できる限り社内で、伝票整理をしたり、営業資料に目を通したりします」などと答えるわけです。
こうして態度を掘り下げていくと、片頭痛という悩みを抱えながらも、自分にできることがあるという点に目が向きます。
このように、前向きな態度に目がいくようになると、悩みの深刻度が変わってきます。
それまでの大きな悩みが、悲観的にならなくてもいいのではないかと思えてくることもあります。場合によっては、もう悩むのはやめようと思えることすらあるでしょう。
事実と主観がごちゃ混ぜになると
不安は膨らんでいくいっぽう
次に「事実」と「思考」を分ける方法をご紹介しましょう。
まずは「事実」と「思考」とはどう違うのかを定義してみましょう。「事実」は、客観的かつ確かなことで、誰が見ても同じにとらえられる事柄です。一方の「思考」は、主観的なもので、人それぞれ、その時々で異なってきます。
悩みや不安の中では、この「事実」と「思考」がごちゃ混ぜになっているものです。これをまず整理するのです。
「そのときに起きていること=事実」と「そのときに考えたこと=思考」の2つを分けてノートに書き出すのがポイントです。
「上司に週明けに呼び出しを受けている。転勤を言い渡されるのではないか」と不安に思っている例をとって説明しましょう。この例では、「上司に週明けに呼び出しを受けている」というのが事実です。「転勤を言い渡されるのではないか」が思考です。







