このように分けて書き出してみると、「転勤を言い渡されるのは、自分の考えであって、事実ではない。そう決まったわけではない」と理解できます。こうなると後は、思考の部分を可能性や確率で考えてみればいいのです。
可能性としては転勤以外に、「部署の異動」もあるかもしれない。もしかすると「主任から係長に昇進」の可能性もある。あるいは、何か「そのほかの話」かもしれないと可能性の幅が広がります。
そして、それらの確率を、「転勤は50パーセント」「部署異動は20パーセント」「昇進は20パーセント」「その他が10パーセントくらい」などと考えます。その考えを書き出してみると、冷静になって、少し不安が軽くなるはずです。
事実と思考を分けると
解決方法が浮かんでくる
もう1つ、「友人と口論になって、それから連絡がない。友人は絶交するつもりかもしれない」という不安を考えてみましょう。
まず「友人と口論になって、それから連絡がない」というのが事実です。それに対して、「絶交するつもりかもしれない」というのが思考です。
書き出してみると、「絶交するつもりとは限らない」「仲直りできないと決まったわけではない」ことを認識できます。思考は事実ではないからです。さらに、「もしかすると、忙しいだけかもしれない」とか「気まずくて、連絡できないでいるのかな」と、別の可能性も考えられます。
そうすると「仲直りできる可能性もある」と一歩踏み出した見方ができ、「こちらから連絡してみたらどうだろう?」と建設的な考えに及ぶこともできるわけです。
悩みや不安、迷いを「事実」と「思考」に分けて書き出すことのメリットは、絡み合った糸をほぐすように、悩みや不安を構成している事実と思考を分けて整理できることです。
その結果、思考の部分には、いろいろな可能性があることに気づき、さまざまな打開策や解決法を見出せるようになります。
頭の中だけで考えていると、このように整理するのは困難です。それゆえ解決に向けて行動できず、悩みや不安の堂々巡りになってしまうのです。







