「事実」と「思考」の他に
「感情」まで書き出せれば完璧
さらに一歩踏み込んだ方法をご紹介します。「事実」と「思考」の間に「感情」を置いて、「事実→感情→思考」の流れを書き出し、3つを分析してみる方法です。
「感情」を間に挟むことで、悩みや不安にとらわれてしまう「思考パターン」まで掘り下げることができます。思考パターンは、感情に非常に左右されるものだからです。ある事実に対する感情や思考は人それぞれです。次の例から、その違いを見てみましょう。
休日に街を歩いているとき、ふだん会社で親しくしている後輩とすれ違ったのに、いつも愛想のいい後輩が、知らん顔をして通りすぎた。こうしたとき、感じること、思うことは人によってさまざまです。
A「何よ。無視するなんて、むかつく」と怒りを感じ「彼女は会社では、親しいふりをしているだけなんだ」と思いました。
B「いつもは愛想のいい子なのに」と驚くと同時に「最近彼女の気を悪くさせることを言ったっけ?」と不安になりました。
C「会社では親しく話していたのに、なんだか悲しい」と感じ、「本当は私のことを嫌っているんだ」と思って、ますます悲しい気分になりました。
ここで感情と思考を整理してみましょう。
『落ち込まない 考えすぎない気持ちの整理術』(和田秀樹、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
Aの感情は「怒り」。思考は「会社では親しいふりをしている」。
Bの感情は「驚きと不安」。思考は「気を悪くさせるようなことを言っただろうか?」。
Cの感情は「悲しみ」。思考は「後輩は私のことを嫌っている」です。
このように、同じ事実に対して、感情や思考は人によって異なります。自分にありがちなパターンを知れば、自分がどのような感情や思考に支配されやすいかもわかります。ここを理解すると、上手に感情をコントロールできるようになるのです。
悩みや不安が、どんな感情や思考から生まれているのかを知ることは、悩みや不安の渦から抜け出すための重要なポイントになります。







