最近では、「自己肯定感が大切だ」とか、「自己肯定感は高くあるべきだ」などと言われます。世の中に完璧な人間などいません。そうだとすれば、そもそも、自分に満足している「自己肯定感が高い人」などいるのでしょうか?
そう思っていたら、何と、自己肯定感のかたまりみたいな学生が、何人もまとまって私の研究室にやってきました。
誰もが、「自己肯定感が高い自分」を目指しています。そうだとすると、この学生たちは、みんながあこがれる存在です。
ところが、です。気がついたことがあります。自己肯定感が高い人たちは、成長してこないのです。
自己肯定感の高い学生は、自分に自信があり、自分に満足しています。傍目に見て、うまくいっていないように見えても、本人たちはうまくいっていると信じています。失敗しても、自分は悪くないと考えます。まったく、進歩がないのです。
一方で、すぐに「自分はダメだ」と考えてしまう自己肯定感の低い学生たちも何人かいました。ところが、です。自己肯定感の低い学生たちの方は、目に見えて成長してきます。
「自分はダメだ」と日々、反省し、努力することで、メキメキと実力をつけていくのです。
成長するための出発点は
「自己肯定感が低いこと」
そうなのです。成長するためには、「自己肯定感が低いこと」が大切なのです。自己肯定感が低いことは、ダメなことではないのです。
しかし、ただ、自己肯定感が低いだけでは、萎れてしまいます。萎れないで成長するために必要なものは、地面の下の成長です。太い根っこや地下茎を持っていれば、何度でも何度でも伸びてゆくことができます。
自己肯定感の低い学生は、どんなに自分がダメだと口では言っていても、私から見ればダメではありません。そして、目に見えて成長していきます。
おそらく、「自分ならできる」「自分は大丈夫」という太い根っこがあるのです。
太い根っこさえ、大地に根ざしていれば、地面の上はどんなにダメだと思っても、全然、平気です。根っこさえ残っていれば、地面の上でどんなにズタズタにされても大丈夫なのです。







