4つの付属校の中で最も進学校色が強い中央大学附属横浜(横浜市都筑区)
2026年首都圏中学入試で見られた「付属校離れ」について、MARCHの明治大学と法政大学を取り上げてきた。今回は中央大学である。東京と横浜にある中高一貫校と東京にある2つの高校という付属4校体制はどのような状況になっているのだろうか。(ダイヤモンド社教育情報、森上教育研究所)
都心回帰と理系増強の中央大学
2026年首都圏中学入試では、3つの特徴的な出来事があった。2月1日が日曜日だったことから生じた女子受験生への「サンデーショック」については、東京と神奈川の一般入試解禁日である2月1日午前の入試結果と共に以前の連載で触れた。中堅中位校人気で強まる「共学校志向」についてはまた後日触れたい。大学付属校の“軟化”について、人気のMARCH系列校に焦点を当て、明治大学と法政大学についてはすでに見てきた。今回は中央大学である。
MARCHと呼ばれる5大学の中で、唯一系属校を持たず、付属校だけなのが中央大学である。法政大も付属校のみ3校体制だったが、学校法人の異なる東京家政学院を27年から「法政大学千代田三番町」に校名変更して、系属校として迎え入れることになった。中央大4つの付属校については後ほど詳しく見てみたい。横浜市内の1校を除けば、いずれも東京都内にある。
“日本のカルチェラタン”と呼ばれた神田駿河台(千代田区)から、文系4学部(法・経済・商・文)が多摩キャンパス(八王子市)に移転したのは1978年のこと。理工学部は後楽園キャンパス(文京区)にとどまった。
移転から20年ほどして、都心回帰の動きが出始める。2000年の市ヶ谷キャンパスと10年の市谷田町キャンパス(いずれも新宿区)の開設を皮切りに、19年には国際情報学部が市谷田町キャンパスに新設され、23年には都有地に茗荷谷キャンパス(文京区)ができて法学部が移転、法科大学院とビジネススクールが駿河台キャンパス(千代田区)に同居することとなった。
都心回帰の動きはこれで一段落した。“法科の中央”である看板学部の法学部は大学全体の入学定員の2割強を占めるが、多摩キャンパス内で見るとそれは3割弱にも及んでいた。その抜けた穴を埋める動きも出ている。10年前、多摩と都心の二大キャンパス体制を掲げ、多摩キャンパスは緑豊かなグローバルキャンパスを目指すとした。例えば国際経営学部には国際教育寮とグローバル館のGLOBAL GATEWAY CHUOを設けている。
26年に理工学部の10学科を分ける形で、「基幹」「先進」「社会」を冠した3つの理工学部が誕生した。これは理学と工学の融合に留意しつつ、07年に「基礎」「創造」「先進」という3つの学部・研究科に分割再編された早稲田大学理工学部にならうものと言っていい。
加えて27年にスポーツ情報学部(入学定員295人)、28年に「農業×テクノロジー」を学ぶ情報農学部(同約300人)がそれぞれ多摩キャンパスに新設される予定となっている。国際情報学部、データサイエンスの応用的な内容の新設2学部を理系としてカウントすると、大学全体の入学定員に占める理系学部の割合は現在の18.6%から23%程度まで拡大することになる。明治大の25.3%に迫るわけで。法学部中心の印象がだいぶ変わることになるだろう。
次ページの図1は付属4校のうち、中高がそろう2校の直近3年間の中学入試状況である。各入試回の男女内訳も示した。男女で数値が大きく異なるためだ。なお、入試の難易度は四谷大塚「合不合Aライン80偏差値」でランク分けした。Aランク(65以上)、Bランク(60~64)、Cランク(55~59)、Dランク(50~54)、Hランクは入試の内容などにより偏差値が付かないものとなる。







