女子受験生の減少が目に付く
図1をご覧になって、女子受験生の多さに驚かれたのではないだろうか。男子校(明治大学付属中野)もある明治大系列の男女受験者数はほぼ半々、法政大系列は三鷹市にある法政大学こそ女子が男子の5割増と高いものの、中央大学附属はそれよりもさらに女子の割合が大きい。MARCHの5つの大学の女子学生比率を見ると、立教が6割に迫る勢い、青山学院はわずかに女子が多く、法政と中央がほぼ4割で、明治は3割台半ばとなっている。
つまり、MARCHの系列校は、総じて女子受験生の人気が高いということになる。一方で、新型コロナ禍明けの2024年入試からの3年間、特に25年から26年に緩和傾向が進んでいる様子は、以前取り上げた法政大系列校の2割減に端的に示されている。
中央大の2つの付属中学の受験者数合計と実倍率は、24年2115人・3.2倍、25年2032人・3.2倍、26年1777人・2.9倍と緩和が続いている。これを男女別に見ると、男子24年891人・2.7倍、25年816人・2.8倍、26年770人・2.5倍に対して、女子は24年1224人・3.8倍、25年1216人・3.4倍、26年1007人・3.3倍と、26年の女子の減少幅が大きい。“サンデーショック”は中央大の付属中学女子受験生にはプラスに働くはずだったのだが、なぜ受験者数が大きく減少したのだろうか。こうした点も念頭に置きながら、各校の状況を見てみよう。
1963年に杉並区から小金井市に移転してきた中央大学附属は、多摩エリアの男女共学校では、Aランクの早稲田実業学校(国分寺市)に次ぐCランクの中堅上位校で、共学志向の女子上位受験生の受け皿となっている。半世紀前の学園紛争を経て制服もなくなるなど、自由な雰囲気では際立っている。
1日[1回]は24年から25年に大きく受験生を減らしている。男子は年々減っているが、女子は25年に大きく落とし、26年は少し戻した。4日[2回]はこの3年間での減少傾向がさらに大きい。こちらは女子も年々減らしており、その背景には1日と2日で合格を得たい短期決戦志向もうかがえる。
文系学部の多摩移転からの半世紀間は、大学本体(学部と大学院)の改革で忙しかった中央大。学部数も5から28年には12まで増える。この間の付属校の動きはどうだったか。最大の変化は、学校法人の統合(吸収合併)により横浜山手女子高等学校・中学校(旧横浜女子商業)を10年に付属校としたことだろう。13年には中央大学附属横浜に校名を変更して、横浜市内の横浜山手から港北ニュータウンに移転、12年中学入試からは男子も募集、16年には完全共学化した。
いずれもCランクとなるが、1日[1回]は25年に増やしたものの、女子の大幅減が影響して26年に大きく減らした。2日午後[2回]も26年に大きく減らしたが、そのほとんどは女子受験生の減少による。
同じエリアにあるライバル校の状況はどうか。同じく横浜市営地下鉄グリーンラインに最寄り駅がある神奈川大学附属(横浜市緑区)。Cランクの1日午後[1回]は、女子は安定しているものの、26年に男子が大きく減らした。Dランクの2日[2回]は25年に比べて26年は男子2割減、女子3割減と目を見張るほどの受験者数の減少である。神奈川県の小6人口減少の影響は、都境の多摩川から離れた内陸部ほど大きく出る傾向にあるようで、県内の学校の盛衰は、東京から通う生徒をいかに確保できるかにかかっている面がある。







