人でにぎわう歌舞伎町・劇場通り一番街写真はイメージです Photo:PIXTA

外国人が増えれば、トラブルも増えると感じている人は少なくないだろう。だが、人口の7分の1を外国人が占める東京・新宿区では、共生は着実に進み、街には活気も生まれている。それでも、高齢住民の間には消極的な拒否感が残る。この“反対ではないが受け入れきれない”感覚は、どこから生まれているのか。※本稿は、関西国際大学客員教授の毛受敏浩『移民1000万人時代 2040年の日本の姿』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

東京・新宿区の事例は
日本の将来に何を示すのか

 人口減少が厳しい日本で外国人受入れが正面から議論されない理由の1つは、社会の高齢化があると考えます。一般的に高齢化した社会では、未知のことへのチャレンジより、現状維持が好まれる傾向があります。

 本来必要であると分かりながらも、外国人を受入れるという経験値の少ないことをやるよりも、現状維持で何とかやり過ごしたいという気持ちが勝っているのではないでしょうか。しかし、それでは日本の未来が閉ざされるのは先に見た通りです。

 外国人の増加によってさまざまな問題が拡大する懸念が広がっていますが、東京・新宿区のケースを取り上げたいと思います。新宿区の人口は2025年8月1日現在で35万5871人。うち外国人5万634人と総人口の14.2%を占めており、その国籍は134カ国地域に及びます。

 図表12は全国と新宿区の年齢別人口構成を比較したものですが、新宿区では最も多い年代が20代となっており、極めて若い年齢層が多いことが見て取れます。

図表12-1同書より転載 拡大画像表示
図表12-2同書より転載 拡大画像表示