「悪さ」の根拠としているのは、反対派がSNSで拡散している「イスラム教はレイプが認められている」などのデマ。そして政治的イデオロギーだ。男性に「ところで」と支持政党を尋ねると「日本保守党と参政党」と即答して、こんな持論を聞かせてくれた。
「百田(尚樹)さんの話を聞くと、戦前の日本にもイスラム(教徒)はいたそうで、もともとは寛容な宗教だったんだって。でも最近は人数が増えてきたから、日本に自分たちの国をつくっちまえという感じなんだってさ。とんでもない話だよ」
「日本の最大の問題は公明党だよ。中国の出先機関として、中国人の権利を拡大してきたことで、日本をダメにした。あんなの統一教会と一緒にぶっつぶしちまえばいいんだよ。あんたも記者だったら、日本保守党や参政党を褒める記事を書かなきゃ」
このような政治信条をもつ人にとって「モスク建設反対」というのはど真ん中にササるテーマであることは言うまでもない。
過激な主張をすればするほど、YouTubeの再生回数がハネるように、支持者も増えていく。「選挙に通らなければタダの人」である政治家にとって、こんなありがたいシステムはないではないか。
だからこそ、積極的に首をつっこんでいく。埼玉の市議や、東京のYouTuberがわざわざ神奈川まで出張ってきたように、全国各地のモスク建設予定地に赴いては、ムスリムの恐怖とモスク反対を訴えていく「保守系政治家・インフルエンサー」が続々と登場するだろう。
そうなると、こういう主張をする人を「レイシスト」として目の敵にしている人々もその動きに「応戦」していく。市民ネットワークを駆使して、先日の藤沢駅前のようなカウンターデモを行うのである。
こういう戦いの連鎖がグルグル回って、気がつけば日本中で「モスク建設反対派vs擁護派」の局地戦が繰り広げられていく、というわけだ。
「移民の犯罪から日本人を守るために立ち上がってくれた人たちを侮辱するな!」というお叱りが飛んできそうだが、筆者が「モスク建設反対」を「支持獲得狙い」だと思ってしまうのは、まさしくそこだ。
もし本当に移民の犯罪から日本人を守ろうと立ち上がった“国士”ならば「モスク建設反対」よりも真っ先に、やらなくてはいけないことがあるからだ。







