キャリアは「偶然」が動かす~予期せぬ出来事への対応力が決め手
変化の少ない静的な時代と違って、AIの飛躍的発達により人々の生活環境が大きく変化しつつある今日、未来を予測して将来の自分のキャリアをデザインするなど不可能である。
今のように変化の激しい時代でなくても、もともとキャリアというのは予期せぬ出来事に大いに影響を受けるものである。偶然の出来事が私たちのキャリアに大きな影響を及ぼすことは、珍しくない。ましてや変動の激しい時代には、私たちのキャリアがどんな方向に展開していくか、まったく予想がつかない。
そこで大切なのは、予想外の出来事への対応力を身につけることである。思いがけない偶然のチャンスをつかむ人と、それを逃す人とでは、人生の趣は180度違ったものになっていく。偶然のチャンスを自分のものにできるかどうかで、キャリアの様相はまるで違ってくる。
偶然の出来事を自分にとっての好機と捉え、それを生かすには、目の前で起こっている出来事や自分の身に降りかかってきた出来事が自分にとって持つ意味を冷静に読み取る必要がある。
また、チャンスを生かすには、日頃から目の前の仕事に没頭したり、気になることは片っ端から調べてみたり、いろいろなことに興味・関心を向けたりして、仕事力を高めておくことも大切である。
さらには、よい偶然に巡り逢う確率を高めるべく、誠実に仕事に取り組んだり、行動範囲を広げたりしておくことも大切である。
10年間勤めていた会社が倒産し、取引先の人の紹介で再就職した人がいる。再就職先の仕事は前よりもやりがいがあり、前の会社にいたときよりも仕事が楽しく、生活が充実しているという。「勤めている会社が倒産したのはまったく想定外の展開だが、そのおかげでパッとしなかった仕事人生が輝いてくるのだから、人生なんてわからない」と話していた。
この人に対し「幸運なこともあるものだ」と羨ましがる人もいるかもしれないが、日頃から偶然のチャンスをものにするだけの努力をしていたからこそ幸運を生かせたのである。
つまり、取引先の人が再就職先を紹介してくれたという偶然も、仕事に誠実に取り組んでいたからこそつかめたチャンスであり、目の前の仕事に対する取り組み姿勢が呼び込んだ好運といっていい。







