AI革命のインパクトは
「インターネットと同じくらいのスケール」
これには非常に大きな誤差の範囲があると思います。私の考えでは、それはかなり大きいです。
(AI革命は)私たちの社会や政治を変容させるほど大きいかもしれませんし、人間であることの意味についてあらゆる問いを投げかけますし、非常に重要である様々な側面があります。
一方で、経済を根本的に変革するほど十分大きいかどうかは分かりません。
ですから私の暫定的な見解は、大きな誤差を含めつつも、「インターネットと同じくらいのスケール」だというものです。インターネット(によるインパクトは)は非常に大きく、社会を極めて変容させ、素晴らしい企業を築くことができ、人々ができる興味深いことがたくさんありました。
しかし、どういうわけか、この実感としてある停滞感を真に克服するには十分ではありませんでした。それがAIに関する、大きな誤差を伴う私の中間的な見解です。
AIが多くの成長をもたらすとしても
非常に不均等な成長をもたらす
数カ月前にヨーロッパでもこの質問をされましたが、私が指摘できる2つの点は、この質問自体が暗黙のうちに悲観的だということです。なぜなら、AI以外の分野では、誰もが停滞について私に同意しているからです。
つまり、「AIを除けば、私たちは完全に停滞している」ということです。ですから、この問いは常に非常に悲観的なものとして聞こえる余地があります。私たちは明らかに他のこれらすべての分野で進歩を遂げていないので、すべての問題を解決するために本当にAIに依存しきっているのです。
そして、問いは常に「どれほどのリスクを負う覚悟があるか」になります。もしAIが(無限の富をもたらす)「豊穣の角」(※Cornucopian/ギリシャ神話に登場する、望むものが何でも出てくる魔法の角)であるなら、政府の赤字を大幅に増やせるはずです。
アメリカはGDPの約6.5%という狂ったような大きな財政赤字を抱えています。もしAIがこのまま暴走的な成功を収め、インフレもなく、ただ生産的で、あらゆるレベルで素晴らしいものになるなら、なぜ(財政赤字を)GDPの10%に増やさないのでしょうか。
私がこのような形で問いを投げると、人々は「それはかなり狂っている」と感じ始めます。そして、もしアメリカにおけるAIの政治状況を分析しなければならないなら、それは確実に非常にネガティブなものです。
ですから、たとえAIが多くの成長をもたらしたとしても、それは非常に不均等な成長をもたらすでしょう。
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>>【第3回】は4月26日(日)掲載予定です







