40代後半は軌道修正のラストチャンス?
キャリアの再点検と葛藤期

 40代後半の世代は、20年以上のキャリアを振り返り、残りの20年をどう生きるか、軌道修正のラストチャンスと感じているようです。定年というゴールを見据えるというよりも、「現在の延長線上でいいのか?」といった軌道修正への強い欲求が特徴として見受けられます。定年が「まだ遠い未来」から「地続きの未来」へと変化する、キャリアの曲がり角にいる時期です。

 定年まで10~15年(あるいは20年)という「まだ何かを成し遂げられる時間」がある一方で、気力や体力が衰えます。組織内における“天井”が見え始め、組織の論理に合わせ続けることへの疲れも出てきます。実際には下記のようなコメントが目立ちました。

「今の会社で定年まで勤める自分が想像できない。かといって外で何ができるかもわからず、出口のないトンネルにいる気分」(47歳・事務職)

「これまで会社のために自分を後回しにしてきたが、残りの15年は『自分の人生』として働きたい」(49歳・営業職)

 そして、スキルを磨くことに対する焦りも出てきて、新しいことを始めるなら「今が最後のチャンス」という、時間的リミットを強く意識しているようです。50代になってからでは遅いという危機感から、リスキリング(学び直し)や資格取得への関心が非常に高いことが見受けられます。

「50代になる前に、自分の価値を再定義したい。今動かないと、もう一生このまま組織にしがみつくしかなくなる気がする」(46歳・企画職)

「専門性を高めるために何を学ぶべきか、具体的な指針が欲しい。漠然とした不安を『行動』に変えたい」(48歳・専門職)

 さらにこの年代は、ワークライフ・バランスの「質」の転換の時期でもあるようです。単に、仕事と家庭の両立を目指す段階から、人生全体における「仕事の優先順位」を再検討する段階へ移行しています。子育てに終わりが見えてきたことや親の老いなど、家庭環境の変化がキャリア観に影響を与えるのも、女性ならではの特徴です。

「体力の衰えを感じ、今の働き方を定年まで続けるのは無理だと悟った。もう少し緩やかに、でも社会とつながれる働き方を探したい」(47歳・技術職)

「子供が自立し、自分のために使える時間が増えた。これを機に、昔あきらめた夢や興味のある分野に再挑戦したい」(49歳・事務職)