60代前後は「会社員」を脱ぎ捨てる
アイデンティティの再構築期

 定年を目前に控える、あるいは再雇用に突入しており、「会社員としての自分」を脱ぎ捨てる段階とも言えます。再雇用を選択した人も、いずれ迎える「終わり」に向けて、会社員の看板が外れた後の社会との「つながり」を維持することに意識が向き、より「実務的な一歩」を求めています。そして、社会的な孤立への恐怖とともに、コミュニティ(サードプレイス)への希求が感じられます。

「再雇用も最終年度。首都圏で新しい仕事を探すための具体的なヒントや、資産運用の見通しを立てたい」(64歳・事務職)

「長年積み上げたキャリアを活かして起業したいが、現実に突き当たり躊躇している。勇気を持つためのネットワークが欲しい」(64歳・専門職)

「仕事がなくなったら、誰とも話さない毎日になるのではないか。地域や社会とつながり続ける方法を知りたい」(60歳・再雇用)

「同じ悩みを持つ女性たちと話すことで、自分だけではないと安心したい。新しい仲間の作り方を知りたい」(61歳・嘱託)

 これまで述べてきたことを簡潔に、下の表にまとめました。

 思えば、りくりゅうペアも常に明確な「目標(ゴール)」を掲げ、心技体を磨き続けてきました。彼らのコメントを見聞きして、「きっとセカンドキャリアでも活躍するのだろうな」などと予感したのは、筆者だけではないはずです。

 りくりゅうペアが多くの人にそう思わせるのは、過去の栄光に安住するのではなく、積み上げた経験をどのように次へつなげるか、「自分軸」をしっかり持っているからでしょう。それは定年を迎える女性にとっても同じで(男性もですが)、セカンドキャリアは単なる余生ではありません。