【26年版】公認会計士「実名」「実額」2387人ランキング#1Photo:3dts/gettyimages

会計・財務の専門家である公認会計士は、上場企業の監査を行い、資本市場の健全性を守る市場の番人だ。その番人の中で、最も多く上場企業から監査報酬を獲得している公認会計士は誰か。全上場企業の有価証券報告書で開示されている数字を分析し、独自に実名・実額による「監査報酬獲得額」を算出した。特集『公認会計士「実名」「実額」2387人ランキング』の#1では、ベスト30を公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男、データ担当/編集委員 清水理裕)

上場企業の監査報告書に署名する
公認会計士2387人の頂点に立つのは?

 三大国家資格の一つである公認会計士は、会計・財務の専門家として、会計監査だけではなく事業改善のコンサルティングなど、産業界の中で活躍の場を広げている。ただし、公認会計士の“本業”は、何といっても上場企業の監査証明業務だ。

 監査証明業務は、上場企業が投資家や債権者に向けて公表する財務数字が、法令やルールにのっとり、正しいかどうかを監査する。そのため、公認会計士は資本市場の健全性を守る、市場の番人と呼ばれる。

 その番人の中で、ベストプレーヤーは誰なのか。ダイヤモンド編集部は、各上場企業が有価証券報告書で公開している「監査証明業務に基づく報酬」を、その企業の監査報告書に署名している会計士の人数で割り、各公認会計士の報酬獲得額を算出。その額を公認会計士ごとに集計して「監査報酬獲得額」とし、額が多い順に並べランキングを作成した。

 ランキングを見る上で注意したいのは、次ページで記載した各公認会計士の監査報酬獲得額は、監査を行った公認会計士の年収ではないことだ。多くの監査法人にはそれぞれ報酬制度があり、それによって公認会計士の年収が決まっている。

 また、実際の監査証明業務は、監査報告書に署名した公認会計士だけで行われているわけではない。海外を含め子会社や拠点を多く持つ上場企業であれば、署名している公認会計士以外に、若手公認会計士や専門性を持つスタッフら数十人が関わっている。各公認会計士の監査報酬獲得額は、署名した公認会計士の力だけで獲得したとは、必ずしもいえない。

 それでも本特集で、署名した公認会計士が監査報酬を獲得したと見なしたのは、署名した公認会計士は個人として、訴訟リスクや金融庁からの処分リスクを負っているためだ。

 では、各公認会計士の監査報酬獲得額はどのような意味を持っているのか。

 各公認会計士は監査法人に所属している。近年、監査法人は最新のテクノロジーを監査証明業務に取り入れるためのデジタル投資や、公認会計士だけではなく、デジタル分野などの専門人材を集めるための投資が必要になっている。監査法人は以前よりも投資余力を保持していなくてはならず、より多く、効率的に稼ぐ必要がある。監査報酬獲得額ランキングが上位の公認会計士は、そんな監査法人に“売り上げ”を多くもたらす、貢献度の高い存在だといえる。

図表:実名&実額 監査報酬獲得額ランキング【ベスト30】(サンプル)

 ランキングの対象となったのは2387人。その中で頂点に立ったのは誰か。次ページではベスト30人の実名と実額を公開する。