就職フェアに並ぶ人々(フロリダ州サンライズ) Photo:Joe Raedle/gettyimages
1日平均1000人が失業する米テック業界
2026年、アメリカのテック業界では毎日およそ1000人が職を失っている。
レイオフ追跡サービスTrueUpの最新データによれば、2026年に入ってから5月初旬までに283件の人員削減が確認され、累計12万7000人超が解雇された。1日あたりの平均は1003人である。この数字は今も更新され続けている。
その数字の約半数は広い意味で「AI起因」とされている。ニッケイ・アジアの集計では、2026年第1四半期のテック業界の解雇7万8557人のうち、47.9%にあたる3万7638人が「AIや業務自動化による人員の不要化」を理由として記録されている。
近未来のこととして語られていた「AI失業」が、すでに目の前で起きていると考えるしかない。
「AIウォッシング」か「本物のAI失業」か
スナップ、ブロック、アマゾン、オラクル、メタなど、そうそうたるITの巨人たちが、2026年に入って次々と大規模な人員削減を発表している。その規模は数千人から数万人単位に及ぶ。
かつて大規模レイオフは「経営の失敗」の象徴だったが、今は違う。ブロックが全従業員の40%削減を発表した直後、株価はそれまでの下落分を一気に取り戻した。スナップも1000人削減の翌日に株価が8%高を記録した。投資家は大規模解雇を「失敗」ではなく「正しい経営判断」として称賛するようになっている。
では、これは本当にAIが引き起こした失業なのか。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは「AI失業と称されるもののなかには、AIとは関係なく行われていたであろう解雇も含まれている。一種のAIウォッシング(=AIを口実にした人員整理)だ」と述べている。Cognizantのチーフ・エグゼクティブであるババク・ホジャット氏も「AIを人件費削減の口実として使っている企業がある」と指摘する。







