住友ファーマのiPS細胞製品承認に住友化学もお祝いモード、その裏で進んだ「全く別の動き」の正体住友ファーマの試練はまだ続く(左が水戸住友化学社長、右が木村住友ファーマ社長) Photo:医薬経済社
*本記事は医薬経済ONLINEからの転載です。

「アムシェプリ」。

 住友ファーマが実用化した再生医療等製品の名前である。パーキンソン病治療のために用い、世界初の人工多能性幹細胞(iPS細胞)由来製品として3月6日、厚生労働省から条件・期限付き承認を取得し、社会を沸かせた。

 主力品だった抗精神病薬「ラツーダ」の特許切れを見据えて買収した新薬候補がことごとく失敗。24年3月期で純損失3150億円を計上し、一時は有利子負債が4000億円に達するなど経営危機に瀕していた住友ファーマ、そして親会社の住友化学にとっても手放しで喜べる、久々の明るい話題となった。

 それは条件・期限付き承認取得を受けて大阪市内で開催した6日の会見出席者にも現れていた。住友ファーマの木村徹社長、共同研究相手だった京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の髙橋淳所長に加え、住友化学の水戸信彰社長も駆けつけたのだった。木村社長は「あくまで条件・期限付き承認」としながらも「1日でも早く世界に届けたい」と意気込みを示した。