サントリーHDが医薬品事業に再チャレンジ Photo: 医薬経済社
*本記事は医薬経済ONLINEからの転載です。
サントリーホールディングスの創業者・鳥井信治郎氏の言葉を借りれば「やってみなはれ」だ。4月15日、サントリーHDは第一三共の子会社で、OTC薬事業を展開する第一三共ヘルスケアを総額約2400億円で買収すると発表した。サントリーHDにとって、かつて自社での新薬開発を志しながら撤退を余儀なくされた「医薬品事業」への20年越しの再挑戦となる。その意味で2度目の「やってみなはれ」なのだが、昨年、社長に就任したのが10年ぶりとなる創業家出身の鳥井信宏氏であることを考えれば、「創業の精神」に立ち返ったチャレンジ精神ともいえる。
もちろん無謀なチャレンジ精神ではなく、鳥井社長が前職の日本興行銀行(現みずほフィナンシャルグループ)で培った数字的な冷静さから、投資へのリターンを計算したものだろう。グループ全体の売上高は3兆4325億円(25年12月期)で前期から0.4%の微増。ウイスキーやビールなど酒類事業で成長してきたが、昨今は「飲酒離れ」の逆風が吹き、新たな成長の柱が必要となっていた。
そこで目をつけたのが「セルフメディケーション」を含む健康事業だ。政府は医療費を削減するためセルフメディケーションを推進している。その一環としてOTC薬類似薬の処方に対し、医療保険で追加負担してもらう施策が国会で審議中だ。国策の波に乗ることで、健康事業でサントリーの地位確立を狙う。







