「うちの子、このままで社会に出て大丈夫だろうか…」
ふと、そんな不安を感じたことはないだろうか。たとえば、朝の挨拶。小さな声で済ませていたり、そもそもあまり声を出さなかったりする様子を見ると、少し気になる。そんな親も多いはずだ。実は、こうした何気ない習慣こそが、社会に出たときの評価を大きく分ける。
書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(ダイヤモンド社)では、「いつも機嫌よくいる」「名前を呼んで挨拶する」など、社会で評価されている人たちに共通する意外な特徴が明らかにされている。「社会人になる前に知りたかった」「大学生の娘に渡しました」といった感想も寄せられている同書から、内容の一部を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
「挨拶しない子」は社会に出て苦労する
朝、家を出るとき、「いってきます」と小さくつぶやく。
あるいは、何も言わずに出ていく。
親からすれば、「まあ元気ならいいか」と見過ごしてしまうかもしれない。
むしろ、静かなほうが落ち着いていていい、とさえ感じることもあるだろう。
しかし、この「小さな挨拶」や「挨拶をしない」という習慣は、社会に出たときに思わぬ差を生む。
なぜなら職場では、それがそのまま、
「存在感がない人」
「やる気が伝わらない人」
という評価につながってしまうからだ。
「大きな声」で挨拶する人が、会社では評価される
実際、会社で評価される人たちは、まったく逆の行動をとっている。
同世代のなかでも出世が早い人たちの行動を分析した書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』には、こう書いてある。
期待されている人たちは、出社時におこなう挨拶の「声の大きさ」にも違いがあります。
88社97事業所における調査で、期待されている人の37%は、朝の挨拶の声が63デシベル以上だとわかりました。一方、一般社員で63デシベル以上だったのはわずか7%でした。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より
つまり、評価される人ほど、「きちんと伝わる挨拶」を意識しているのである。
さらに彼らの挨拶は、明るく、澄んだトーンで発せられている。
それもまた、周囲からの評価を左右する大事な要素だ。
ストレスや不安を抱えていると、声は暗く、重くなりがちです。一方、前向きで積極的な心理状態は、明るく澄んだ声として発せられます。
明るく澄んだトーンは、彼らの内面的な充実と仕事への前向きな姿勢の表れでもあるのです。
つまり大きな挨拶は、ただ聞こえやすいだけでなく、仕事への前向きな姿勢や意欲を伝える重要なアピールにもなります。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より
挨拶は、単なるマナーではない。
「自分はこの仕事に前向きです」というメッセージそのものなのだ。
元気な挨拶がきっかけになって、前向きな姿勢が周囲に伝わる。職場に会話が生まれる。そういう人が、「一緒に働きたい人」として評価されていく。
社会で評価されるために必要なのは、難しいスキルや知識ではない。
まずは、「相手に届く挨拶をすること」なのである。
社会に出る前のわが子にこの事実を伝えてあげることは、親の役目かもしれない。
(本稿は、書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用したオリジナル記事です)
越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。
◾️新刊書籍のご紹介
ベストセラー『世界の一流は「休日」に何をしているのか』の著者、最新作!!
発売たちまち3万部突破!!
評価と信頼を最速で手にした人たちの「意外な共通点」
周囲に信頼され、評価され、将来を期待されている人の習慣とは?
815社17万人の働き方と人事評価データを徹底的に分析したところ、意外な事実がわかりました。
一般社員:エレベーターに黙って乗る
▶︎期待されている人:自ら「ボタン係」になる
一般社員:メールの「署名欄」がワンパターン
▶︎期待されている人:相手に合わせて署名欄を使い分ける
一般社員:退勤時間になったらまっすぐ帰る
▶︎期待されている人:関係の薄い部署に立ち寄る
一般社員:重要な締め切りは厳守する
▶︎期待されている人:締め切りを前倒しする
一般社員:部下に正解を教える
▶︎期待されている人:部下と「問い」を共有する
一般社員:休日も仕事の連絡を気にする
▶︎期待されている人:休日はスマホの通知を切る
……などなど。
仕事も、日常も。明日からできる「信頼」を積み上げる小さな習慣を115個紹介。
これまでと同じ評価、同じ仕事に甘んじて、AIに仕事を奪われる恐怖に怯えるか。
それとも、信頼を得て、大きな仕事を任され、人生と仕事のステージを上げるか。
未来を決めるのは、小さな一歩です。
この本が、あなたの人生から
「停滞と不安」を消し去ります!!
第1章 会社から期待されている人のコミュニケーションの習慣
「1分だけ」の相談を本当に1分で終える/「ちょっといい?」と声をかけやすい/「機嫌よく」いる努力をしている/「うなずく」ときの動きが大きい/「朝の挨拶」の声が大きい……など
第2章 会社から期待されている人の仕事の習慣
締め切りよりも早く提出する/「月曜に着る服」を前日に決めている/誰よりも早く出社する/リモートワークで「朝風呂」をする/週の「優先タスク」を2つ決める……など
第3章 会社から期待されている人の人間関係の習慣
意識的に社内を「うろちょろ」する/自販機の前で立ち話をしている/プリンターの「トナー交換」をする/社員以外の人にも名前つきで挨拶する/他部署の人を誘ってランチにいく……など
第4章 会社から期待されている人のマネジメントの習慣
褒めるよりも行動を「認める」/話しすぎないように気をつけている/「最近どう?」と聞かない/「悪い報告」に感謝する/「理由」ではなく「事実」を聞く/「やらせる」ではなく「やりたい人」を聞く……など
第5章 会社から期待されている人の会社の外の習慣
「準備リスト」を作っている/移動時間を「休憩時間」にしない/出先でスマホを「充電切れ」させない/待ち合わせ相手に位置情報を共有する/商談の前と後に「相手の名前」を言う……など
第6章 会社から期待されている人の資料作成の習慣
資料の最初に「結論」を書く/資料で使う色を「3つ以内」にする/資料のタイトルに目的や対象を入れる/「感謝と行動提案」で資料を締める/「書きかけの資料」を社内で共有する……など
第7章 会社から期待されている人の会議の習慣
会議の「NGワード」を事前に決めている/オンライン会議で「音声確認」をしない/会議前に2分間の「雑談」をする/会議の冒頭で「ゴール」を共有する……など
第8章 会社から期待されている人のインプットの習慣
通勤時間に「耳」で学習する/会った人に関するメモを書いている/非公式キーパーソンを把握している/社内の「関係性マップ」を作っている/「他部署の悩み」を把握している……など
第9章 会社から期待されている人のAIの習慣
AIに「音声」で入力する/「プロンプト」を再利用&改善する/複数のAIを使い分ける/メールの文面をAIで調整している/人に相談する前にAIに「壁打ち」する……など
第10章 会社から期待されている人の休日の習慣
有給休暇の計画を年度初めに立てる/疲れ方に合わせて休み方を使い分ける/スマホの「通知」をオフにする/休日の体験を仕事に活かす/仕事と無関係な人と会う……など
巻末 期待されている人たちが読んでいた本20選