認知行動療法(CBT)とは、「考え方(認知)」と「行動」の両方に働きかけて、気持ちや症状を改善していく心理療法のこと。うつ病や不安症、強迫性障害、不眠症など、幅広い心の不調に対して行われており、世界的にもっとも標準的な治療法の1つとされています。

 その認知療法を自分でできるようにハードルを下げた方法として、ここでは、「ワンステップ思考」というものをやってみましょう。

 悲観的、考え過ぎ、完璧主義といった傾向を持つ人は、無数の不安を同時に抱え込んでしまいがち。

「仕事で失敗したらどうしよう」「同僚にどう思われているんだろう」「この先の人生大丈夫かな」――こうした複数の悩みが重なり合うと、頭の中がパンク状態になり、「どうしたらいいか分からない」という気持ちになります。

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 そのため、まずは「最初に浮かんだ1つのこと」「一番強く心に浮かんだこと」に考えを絞る。これが、無数の悲観的な思考を手放すきっかけになります。

 次に、「自分が尊敬する人ならこの状況をどう考えるだろう」「友達が同じ状況なら、私は何と言ってあげるだろうか」と、視点をずらしてみるのです。

 これは、自分の頭の中にある考えを紙に書き出す作業と組み合わせると、より効果的です。外に考えをとり出し、自分の目で眺めることで客観性が高まり、不安に整理がつくようになります。

 すると、「必要以上に悲観的だったかも」「極端な考え方だったな」など、自分が持っていた認知のゆがみに気が付くように変わっていきます。