日本郵政が「1万人削減→配置転換」のリストラへ、郵便・物流「3期連続赤字」の深刻事情Photo:PIXTA

日本郵政は2026年3月期決算で、郵便・物流事業セグメントの赤字が3期連続となった。28年度までの新中期経営計画において郵便・物流事業は、全国に3200ある集配拠点を2700に集約。特に地方部で拠点集約を進める。同セグメントの社員20.4万人を、1万人削減するという。詳細を解説する。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です

郵便・物流事業は大幅増収も3期連続赤字
27年3月期はコスト増で営業損失が拡大へ

 日本郵政(本社・東京都千代田区、根岸一行社長)の2026年3月期連結決算。郵便・物流事業セグメントの業績は、(売上高に相当する)営業収益が前期比2167億円増の2兆2975億円、営業損失は118億円の赤字だった(前期に比べて265億円の改善)。

 営業収益は、トナミグループの新規連結化に加え、24年10月に行った郵便料金改定による郵便収入の増加、荷物収入の増加が寄与した。一方、営業費用は人件費や集配運送委託費の増加で前期から1901億円増加。増収額が上回ったことで営業損失は改善したものの、郵便・物流事業セグメントの赤字は3期連続となった。

 郵便・荷物の取扱数量では、ゆうパックとゆうパケットがそれぞれ1.3%増、4.7%増となり増収に寄与した一方、郵便とゆうメールは前期を下回った。コスト面では前期に発生した点呼不正事案に伴う外部委託の増加が集配運送委託費を押し上げた。

 荷物類の平均単価は、ゆうパックが609円(前期比15円減)、ゆうパケットが173円(増減なし)、ゆうメールが67円(2円増)となった。

 豪トール社を中心とした国際物流事業セグメントは、営業収益が5051億円(前期比66億円減)、営業利益(EBIT)は138億円(同4億円増)。フォワーディング事業における海上運賃の下落や取扱量の減少により営業収益は前期を下回った。

 27年3月期業績予想では、郵便・物流事業セグメントの営業損失は26年3月期比で921億円悪化し、1040億円の赤字を見込む。荷物収入は増収を見込むものの、郵便収入の減少に加え、人件費や集配運送費の増加により赤字幅が拡大する。国際物流事業セグメントの営業利益は8億円減の130億円を予想する。