子どもに寄り添う保護者写真はイメージです Photo:PIXTA

子どもが不登校になると、親は「勉強の遅れはどうなるのか」と不安になり、早く解決しようと焦ってしまいがちだ。しかし実際には、あせらずに子どもを支え続けることで、やがて自ら「学校に行きたい」と口にするようになることもある。では、その転機を迎えるまでに、親はどのように寄り添えばよいのか。その具体的な考え方と関わり方とは。※本稿は、教育学者の小林正幸監修『子どもの不登校が心配になったら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

不登校が長期化する理由は
「安堵感」と「劣等感」

 不登校は、いったん休み始めると長期化しやすくなる傾向があります。不登校の子は、不登校になる前から、学校への恐れや不安、怒りなどの不快な感情を抱き続けてきたことが多いのです。

 その状況で、心身の不調から登校のタイミングを逸して「今日はもう欠席しても仕方ない」として休むとします。そのときの安堵感は、募る不快感が大きいほど、より大きなものになります。

 後になって、このときのことを「これで生き延びられると思った」と振り返る子どもも少なくありません。これを味わった後で学校に再び行くことは、この安堵感を手放すこと。だから簡単に学校に戻れなくなるのです。

 では問題が解決して学校が安全な場所になれば登校できるかというと、そうとは限りません。

 子どもが学校を「行かなくちゃいけない場所」と強く思っているほど、欠席が続く自分が嫌になり、自分は「ダメだ」「弱い」などの劣等感を抱きます。その思いが学校をさらに遠ざけてしまいます。「休めてラッキー」と思っている不登校の子など、ほとんどいないと知ってください。