しかし、「学校に行きたくないから、行かない」というのは、気持ちと行動が合致しています。ある意味で心は好調だと言えますよね。

 だから「行きたくない」と思っている間は行かないでいて、「行きたい」と思えるようになったら再登校するのが心が好調な証拠です。その日がくるまで、家庭で子どもが心の好調さを保ち、先に進む力として蓄えられるように支えていきましょう。

勉強の遅れは高校や大学で
取り戻すことが可能

 不登校が長期化した場合、親が心配になるのは勉強のことです。「進学先の選択肢が減ってしまうのではないか」「本来学ぶべき時期に、学ぶべきことを学びそこねてしまう」などの不安を耳にすることがあります。

 確かに学習や進路の面でハンデを負う部分がないとはいえません。けれども、取り返しがつかないものではありません。高校や大学の選択肢は多く、不登校期間に学びそこねた部分も本人の努力や周囲のサポートがあれば十分補うことは可能です。不登校の子を支えるシステムは数多くあります。

 ですから、親はあせらないことです。子どもが心のエネルギーをチャージできるよう、家庭を居心地のいい場所にしましょう。「居心地がいい」とはどんな場所かは下のチェックリストを参考に。

図:居心地のいい環境とは?同書より転載 拡大画像表示

 そこでエネルギーを蓄えて心が好調になれば、子どもの気持ちが「この先」に向かうことは確かです。できれば中3の2学期くらいまでに、心のエネルギーチャージが完了することが理想です。進路選択の時期ですので、希望や願いをもって進学先を選んでほしいですし、新しい場所で自分らしく過ごすためには、「自分で選ぶ」ということが望ましいからです。