青山学院は中高の部長が英語科出身に

 プロテスタントでメソジスト派の青山学院中等部(渋谷区)の部長(校長)は、社会科教員の上野亮(とおる)氏に代わり、2017年から長きにわたり高等部の部長を務めた渡辺健氏に交代した。任期は30年までの4年間。渡辺氏は青山学院大学国際政治経済学部卒。アメリカ駐在中にクリスチャンとなり、英語教授学修士(ノースイースタンイリノイ大学)、キリスト教教育学修士 (トリニティ神学校)をそれぞれ取得。高等部英語科専任教諭となった。高等部の新部長には、津田塾大学出身で、聖学院を経て青山学院で教鞭を執る英語科教員の田中由紀氏が就いた。これにより、中高とも英語科教員が部長の体制となった。

 青学から徒歩圏内にある東京女学館中学校・高等学校(渋谷区)は、木村美和子氏が副校長から昇格した。墨田区押上に生まれ育った下町っ子で、中高は三輪田学園(千代田区)で過ごし、東京理科大学で化学を専攻、理科教員として北千住にある潤徳女子高等学校で新卒から定年までひと筋、最後の15年間は校長を務めた。潤徳女子は同じ北千住にある男子校の足立学園とは創立者と初代校長が一緒の姉弟校で、進学と特進、そして美術という3つのコースが設けられている。美術志向の女子にとって、女子美術大学附属(杉並区)、トキワ松学園(目黒区)と並ぶ貴重な進学先でもある。

 企業の広報担当として7年間勤務後、千葉県公立中学校の非常勤講師を経て、94年から東京女学館で教鞭をとり、20年から校長を務めていた渡部さなえ氏は女子美術大学の出身。経歴は対照的な二人だが、東京女子教育懇話会など女性校長の集まりが結んだ縁だろうか。就任早々、木村新校長は全校生徒と個人面談を行い、生徒の語る抱負に耳を傾け、東京女学館の人気向上に意欲を燃やしている。

 世田谷区では4つの中高一貫校で校長が交代した。男子校の駒場東邦中学校・高等学校は、数学科教員の滝口正和氏が第10代校長に就任した。20年就任の前校長で早稲田大学教育学部卒の小家(おいえ)一彦氏は退任後、国語科教員として現場に復帰する。

 東京農業大学第一高等学校・中等部の校長には梅原章司氏が就任した。元東京都立校教員で、17年小石川中等教育学校、21年日比谷高校の校長を歴任している。前任の幸田諭昭氏も元都立校教員で、拝島高校や青井高校、そして立川国際中等教育学校の校長を務めるなど、二代続けて都立中高一貫校の校長経験者が就いたことになる。その前任である田中越郎氏は内科医で、東京農業大学応用生物科学部の教授も兼ねる生理学と栄養学の専門家という異色の人材であった。

 中学受験ではすっかり上位校の仲間入りをしている同校だが、系列の東京農業大学への内部進学はごくわずか(26年6人)。2割弱は進学準備(浪人)となり、それ以外の卒業生は系列以外の他大学に進学している。一般選抜での合格が6割を占めており、付属校というより進学校の側面が極めて強い。

 成城学園中学校高等学校では、短期・長期に加えて、26年春よりターム留学のプログラムもスタートした。「成城大学との連携を深め、キャリア教育を充実させ、多様化する進路選択をサポートします」と言うのは、東京学芸大学・同大学院修士課程修了後、国語科教員として同校ひと筋、入試広報部長から昇格した青柳圭子新校長である。中高一貫化した06年から数えると6代目、創立100周年の節目での就任となる。5年前から成城大学文芸学部の教職課程で2年生を対象とした国語科教育法の授業も担当している。前校長の中村雅浩氏は理科(生物)の教員で、NHK高校講座の生物講師も務めた。