芝国際3代目校長に注目
世田谷区のもう一校、昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校では升野伸子氏が校長に就任している。東京大学経済学部卒業、お茶の水女子大学大学院修了。長らく大妻中学高等学校で社会科(主に公民的分野)の教員を務め、2011年に母校である筑波大学附属に転じて中学校の公民科教員となり、19年からは副校長を務めた。教科書の執筆のほか、現在、中央教育審議会の社会・地歴・公民ワーキンググループで、新しい学習指導要領の策定にも関与している。監修した『中学校ってどんなとこ? 楽しい中学生活のヒント大全』(世界文化社)は現在8刷と好調だ。高校・大学と親しんだバドミントンでは筑附中の顧問も務め、都大会にも出場している。
学校法人昭和女子大学の理事長も同時に交代し、監事だった椿広計(ひろえ)氏が就任した。東大工学部で係数工学を専攻、博士号を持つ。第5代理事長から16年に昭和女子大学総長となった坂東眞理子氏(文学部卒)と合わせた“東大トリオ”が学園の舵を取ることになる。前校長の真下峯子氏は20年就任で、21年からは昭和小学校の校長も兼ねていた。奈良女子大学理学部卒業後、埼玉県立高校で理科・生物教育に取り組み、川越女子高校教頭、松山女子高校校長の後、大妻嵐山中学・高等学校校長などを経て、本校でも理系教育の充実に力を発揮した。
26年最注目の新校長となるのが、芝国際中学校・高等学校(港区)の松尾廣茂氏だろう。在校生が全員卒業するまで東京女子学園高等学校の校長も兼ねる。数学科教員で、広尾学園で教頭を務めた後、21年開校の広尾学園小石川中学校・高等学校(文京区)に転じて、校長に就任していた。入試期間中、玄関前に掲示されていた松尾氏から受験生への手紙形式のメッセージは、ちょっとした風物詩でもあった。
東京女子学園中学校・高等学校が学園創立120周年を機に、共学化して発足した芝国際は、23年入試最大の話題校だった。平均実倍率16倍で不合格者が続出、24年入試では偏差値(四谷大塚合不合80)が軒並み50を超えて中堅校に仲間入りしたものの、実倍率は前年の10分の1に急落している。開校準備室室長から学園長に就いた小野正人理事(現・開智所沢中等教育学校校長)、副室長から校長になった山崎達雄氏(現・さとえ学園小学校教頭)が開校2年目の24年春にいずれも退任した。合格発表が遅れ、ちょっとした騒動になったことは記憶に新しい。
同じタイミングで多数の教員も退職するという緊急事態に、東京女子学園顧問だった吉野明氏が急遽、校長としてリリーフ登板した。吉野氏は鴎友学園女子中学高等学校(世田谷区)の校長を長らく務め、同校の名誉校長でもある。この2年間を乗り切って、今回、松尾氏にバトンを託した。







