メンバーから慕われるリーダーは、個人の気持ちの微妙な変化を見逃しません。
タイパ重視の若者に伝えたい
「守・知・破・離」の大切さ
新入社員や20代向けの社員研修をする際に、よく伝えることがあります。
それは、「守・破・離」に「知」を足した「守・知・破・離」を大切にしてください、ということです。「知」を足したものはオリジナルですが、若年層には、この「知」を強調すると効果があるのです。
そもそも「守・破・離」とは、茶道などの芸事や武道などを極める際の手順です。
・「守」とは、師匠の教えを忠実に守ること。つまり基本の型を身につける段階
・「破」とは、自分で考え研究し、工夫すること。つまり自立してゆく段階
・「離」とは、師匠の教えを超えた境地を開拓し、独自の型を確立していく段階
「守・知・破・離」を伝える理由は、大きく2つあります。
1つは、「守」の大切さを伝えるためです。何ごとも一定のレベルに達しないと見えない世界があります。上司や先輩の指示で「守」である基本を繰り返し、基本を身につけていく。その結果、小さい山に登れたからこそ、気づくこと、見えてくることがあるのです。
それなのに、最近は「守」さえ実行しようとしない人も増えています。答えをすぐに求めたがります。
タイパ(タイムパフォーマンス:時間効率)を重視する若者にとっては、先も見えないのに、やれと言われたことを繰り返すなど苦痛でしかないのです。基本の型も身についていないのに、すぐに「破」や「離」に移ろうとします。
「守」の繰り返しから
「知」の価値が見えてくる
「守・知・破・離」を伝えるもう1つの理由は、「知」の価値を伝えることで、「守」の体験価値を高めるためです。単に「守」で指示されたことを繰り返すだけよりは、考えながら繰り返すほうが圧倒的に上達します。
「知」とは、まさに、次のように考えて、その仕事の意味を知ることです。
「なぜ、先輩はそうしろと言うのだろう?」
「なぜ、このように手順が決まっているのだろう?」
「なぜ、先輩は短時間でこれだけの成果を出せるのだろう?」
「守」を繰り返す中で、知的好奇心を持って考えさせ、その理由がわかることで、苦痛な「作業」だと思っていたことの見え方が変わり、業務や業務フローに対して認識が深まり、成長していくことができるのです。







