会議室で困惑した表情を見せるビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

イマドキの若者は会社をすぐ辞めると言われるが、問題は会社や上司のほうにある――多くの日本企業の課題、若手の離職を防ぐ、傾向と対策とは?※本稿は、経営コンサルタントの松岡保昌、組織・人事コンサルタントの岩渕美香『残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則』(日本実業出版社)の一部を抜粋・編集したものです。

「まだこんな会社にいるの?お先に!」
が辞める人の決めゼリフに

 ある会社で、新入社員の約半数が1年目の秋に一斉に辞めてしまうという事件が発生しました。

 残った新入社員から、辞めた人たちの事情を聞いてみると、その新入社員たちはSNSでつながっていて、会社の悪口を発信し合っていました。辞める直前に、「まだこんな会社にいるの?お先に!」というメッセージを発信して去っていった人がいて、それ以降「お先に!」が辞める人の決めゼリフのようになっていたようです。

 その負の連鎖が新入社員の半数もの一斉退社につながってしまったのです。そんなことが起こっていることを、上司も人事も知りませんでした。

 同じ轍を踏まないために、その会社が導入したのが、新入社員に向けたアンケートです。このアンケートを毎月実施して、その結果をもとに人事の育成担当や上司が面談をするのです。アンケートは各問5点満点で、あえて記名式。自覚を持って今の気持ちを綴ってもらいました。

些細な心の変化を見逃さない
12項目のアンケート

 アンケートを作成する際に、参考にしたのはギャラップ社が開発したQ12(キュートゥエルブ)というエンゲージメント診断。それをヒントに独自の質問を作成しました。