でも、「規則正しい生活をさせればいいんですよね?もちろんそれはやっているつもりです」という親が5歳になった子を「毎朝起こし」て、「毎朝、朝食を食べさせ」て、「毎晩寝かしつけ」ているならそれは「甘い」考えと言わざるを得ません。

 脳が育った5歳の子どもは、自律的に生活を営むことができなければなりません。夜は20時頃に眠くなり、どんなに楽しいことをしていてもまぶたが重くなって寝てしまう。朝は起こさなくても6時頃に目覚め、目覚めた瞬間からお腹がすいている。そして元気に朝ご飯を食べる。

 どうでしょうか。これができているなら、あなたの子どもは「からだの脳」がちゃんと育っていると言えます。

 でも実際には、この脳がしっかりできている子どもを見ることはとても少ないのが現状です。0~5歳の間は生活リズムがしっかり刻み込まれた脳を作ることだけが最優先事項です。そのことだけは絶対に知っておいていただきたいと思います。

言葉を覚えさせるためにも
親がたくさん話しかけよう

「からだの脳」が順調に育っていると、「おりこうさんの脳」もぐんぐん育っていきます。「おりこうさんの脳」は1歳頃から育ち始めますが、3~4歳頃には目に見えて成長がわかります。昨日まで二語文だったのが三語文でペラペラ話すようになる、ボキャブラリーがぐんと増えるというように、昨日までできなかったことが今日できるようになっていて驚くほどです。

 もし、3~4歳のときにまだあまり言葉が出ず、癇癪を起こしたり不安で泣きわめいたりしている様子が見られれば、「からだの脳」がしっかり育っていないのかもしれません。言葉を覚えさせようと躍起になるよりも、しっかり睡眠をとって生活リズムを作るようにしてください。

 そのうえで、言語の習得のためには親がたくさん話しかけることが大事です。言語は、目の前で口を動かしている大人がいるときに、マネをすることで習得していくものです。動画教材などで言葉を覚えさせようとしても、残念ながら、ほとんど習得にはつながりません。