「おいしい話」につられた
バイト応募者をだます手口とは?
具体的な手口はこうだ。犯罪組織は購入代行の「実行役」を、X(旧Twitter)やInstagram、求人サイトなどで募集する。ネット上には「合法」「自己負担0円で高収入」などの謳い文句を書いておく。
応募があると、Telegram(テレグラム)やSignal(シグナル)のような、一定時間でメッセージが消去される匿名アプリに誘導し、運転免許証やパスポートなどの身分証明書を撮影して送らせる。応募者や家族のプロフィールや住所を要求することもある。
その要求に応じてしまった応募者は、「買い子(購入の実行役)」としての役割から逃げ出せなくなる。
発注元がどこの誰なのか全く分からないまま指示に従い、単なる「おつかい」ではないと気付いた時には遅い。個人情報を握られているため、「指示に従わなければ、お前や家族の名前をネットに晒す。もしくは危害を加える」などと脅迫されてしまう。
また、こうした犯罪組織が、素直に報酬を支払うとは限らない。
「後から全額返金するから、ロレックスの購入代金を立て替えてほしい」。こんな誘い文句で「買い子」にクレジットカードで時計を買わせ、指定の場所に郵送させた後、連絡を絶つこともザラにある。結果、「買い子」の手元には数百万円の借金だけが残る。
高級時計に限った話ではないが、購入代行に関する詐欺被害者の中には、購入代行を始める際に新しくクレジットカードを作らされ、購入枠の上限まで買い物をさせられるケースもある。
騙されていることに気付かないまま、「後から返金してもらえる」「高額報酬がもらえる」といった甘い考えで買い物をした挙句、代金の支払いができなければ債務者として金融機関のブラックリストに入ることになる。
このほか、犯罪組織が「代金や報酬の振込用」と称して、「買い子」に自分名義で銀行口座を作らせ、それを譲渡させる場合もある。そうした口座は、振り込め詐欺など他の犯罪で利用する。







