外貨建て資産は、円高になると目減りする。それを防ぐために「為替ヘッジ(回避)」を行うと、「為替ヘッジコスト」がかかる。ヘッジコストは、投資先の短期金利と日本の短期金利の差と言われている。

 直近だと米国短期金利は3.75%程度、日本は0.75%だったので、ヘッジコストは3%くらいかかっていた。米国金利が高く、日銀がマイナス金利政策を取っている時なら、金利差は4%以上の時もあった。ヘッジコストは、ファンドの資産から費用として差し引かれる仕組みだ。

 4資産均等型ファンドは、外国株、外国債券の占める割合が全体の50%だ。「為替ヘッジありコース」のファンドを選ぶと、この50%の資産に対して年率で3~4%程度のヘッジコストがのしかかってくる。コスト以上の運用をしないと、リターンは得られない。

 株高なのに「100万円の評価損」となったのは、債券価格の下落に加え、為替ヘッジコストがかかり続けていることが要因だ。先述の人は、基準価格が高い時にまとまった金額で購入したため、評価損の金額も大きくなった(投資金額に対し20%のマイナス)。

 加えて、投資信託の信託報酬が1.65%と高いことも要因であった。

分散投資は「バランス型ファンド」でなくてもできる
投資初心者が守るべき「鉄則」とは?

 一般的に、バランス型ファンドや債券型ファンドを買う人は、「大きなリスクを取りたくない」と考えている。

「株式だけのファンドは、大きく値上がりするかもしれないけれど、元本割れもするかもしれないから怖い。ミドルリスク・ミドルリターンでいいから、バランス型ファンドがいい」という声をよく聞く。

 また、オルカンを買っている人でも、「分散投資しなくては」と、積立額の一部を「債券型ファンド」にしてみたりする。

 リスクを減らすために「バランス型」や「債券型」にしたつもりなのに、マイナスの成績になるとは……。予想もしていなかったことだろう。