オーストラリア高速鉄道の専用サイトより
オーストラリアで高速鉄道の建設計画が本格的に動き出したことに、日本では「新幹線の輸出」を期待する声が強い。というのもオーストラリアと日本は、安全保障上の協力を深めている。ちょうど今春、日本からの輸出が決まった海上自衛隊の最新鋭護衛艦とは?(ライター 前林広樹)
オーストラリア高速鉄道計画が始動
日本の「新幹線」輸出に期待する声も
今や地球上の大陸で唯一、高速鉄道が走っていないオーストラリアでも具体的な計画が動き出した。40年以上にわたり議論が続いてきたが、オーストラリア政府が東海岸における第1段階としてシドニー~ニューカッスル間(約191km)の建設準備段階に入ったと発表したのだ。
完成すれば同区間の所要時間は、現在の2時間から1時間に短縮される。10万人近い雇用が生まれ、経済効果は50年間で2500億豪州ドル(日本円で約27兆円)、通勤圏の広がりによるシドニー周辺の住宅価格の高騰の抑制などが期待されている。高速鉄道専用のサイトが立ち上がり、人材募集も始まったところだ。
高速鉄道網は最終的に、オーストラリア北東部のブリスベンから最大都市シドニー、首都キャンベラを経て、南部のメルボルンに至る1700km超に伸びる予定だという。
この計画に対して、日本では「新幹線の輸出」を期待する声が強い。JR東海がシドニー事務所を設けるなど、計画に参画する意向を見せている。
同社は、地震があればすぐに全列車が停止する防災体制や、列車事故による死者ゼロという安全性の実績、騒音規制対策など日本で長年培った強みを活用できるという。ニューカッスルはかつて5万棟超の建物損壊・多数の死傷者を出した大地震が発生している。
また、JR東海や日立製作所、三菱重工業などが参画する国際高速鉄道協会(IHRA)においても、オーストラリアで日本の新幹線方式が採用されれば技術移転を進めることを視野に入れているという。







