翻って近年、中国・習近平国家主席の「一帯一路」構想もあって建設された東南アジアの高速鉄道が、相次ぎ失敗の様相を呈している。過去記事『インドネシア高速鉄道だけじゃなかった…!東南アジアで次々苦境、中国主導の「3大ダメ構造」とは?』では、うまくいかない事例、インドネシア、ラオス、タイ、ベトナムについて取り上げた。
続く記事『「インドネシアは日本の新幹線を選ぶべきだった」と言う人が知らない、中国高速鉄道が東南アジアで苦戦する本当の理由』では、中国側と現地政府が何を間違えたのか、日本が世界に誇る東海道新幹線の凄みを分析しながら、東南アジアの移動需要、そして中国主導が失敗といっても過言ではない本当の理由に迫った。
鉄道をはじめとした移動インフラは、国家の覇権主義で建設しても意味がない。中国主導は、現地事情を考慮せずに、自国ベースの過剰な交通システムを押し付けたことが災いを招いた。
海上自衛隊の最新鋭護衛艦「もがみ」
日豪で共同建造などを正式契約
一方、日本の新幹線の輸出は、現地化しやすい仕組みを提案しようとしている。さらにオーストラリアは安全保障上、中国に対する警戒が強いことも日本主導が有利に働きそうだ。
ちょうどオーストラリアは、日本の海上自衛隊の最新鋭ステルス護衛艦である「もがみ」の能力向上型を次期汎用艦として採用し、日本と共同建造などを正式契約したばかり。両国は防衛産業で協力関係を深めている。
このような事情もあって、日本では報道やSNSなどで「オーストラリアでは新幹線方式が採用されるはずだ!」といったトーンが多く、賛同の嵐となっている。
しかし、それは過信しすぎではないか?早合点では?と筆者は思う。オーストラリアの特殊な事情を理解しないと、日本が受注できるのか、そもそも受注すべきか、判断はできないはずだ。
オーストラリア政府が喧伝する楽観的な話ばかりではない、現地の「不穏な実情」は関連記事『「日本の新幹線なら中国製に勝てる」と言う人が知らない現実…オーストラリア高速鉄道を待ち受ける「大赤字リスク」の正体』で詳報していく。







